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ソードアート・オンライン〜風の名を持つ者〜
73層
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っただろ?」

キリト………別にキリトにだったら言ってもいい。俺の記憶の中で最も最悪な時に修得したユニークスキルを

「アスナとクラインには聞かれたくないんだけど……もういいや、どうせいつかボロが出るし」

ため息を吐いて続ける

「俺にはユニークスキルがある。だけどそのユニークスキルがチートっぽいんだ……」

「どんなユニークスキルなんだ? 」

キリトが聞いてくる

「飛ぶ剣と書いて飛剣。斬撃を飛ばすんだ。どんなボスでもダメージ食らわず倒せる」

「でも45層の時に死にかけてたじゃない」

「……その時は敵が槍を使っていたから突かれたんだよ」

「修得方法は?」

「俺の場合は75人いるギルドのギルメン全員でボス戦をして俺以外全滅して倒したら修得した。多分このスキルは多くの犠牲者が必要だ」

俺はあれ以来パーティーにもギルドにも所属しなくなった。また全滅するのを恐れて………

「75………ギルド一つでそんなに死んだってことは28層ね。確か名前は……」

「鳳凰騎士団…………まだ完全には立ち直れていないからこれ以上は……」

その時から俺は一人でボスと戦うようになった……そして45層で死にかけてキリト達と出会った

「とりあえずホームに戻るよ。キリトの言う通りソロプレイには限界があったよ。これが限界だと思う。だからしばらくは前線にでないかもしれない」

手を振りながら歩いていく

「何にもとらわれない『風』か………過去にとらわれているのにな…」

呟いてあの時のことを思い出す。飛剣を修得したあの時のことを……



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