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オズのエリカ
第九幕その二

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「だからね」
「反対しようにも出来ないし」
「賛成にしてもね」
「そうだから」
「意見も言えないよ」
「そうなの、じゃああんた達は置いておいて」
 エリカも五人の言葉を聞いて述べました。
「皆賛成でいいわね」
「うん、そうだね」
「それでいいね」
 かかしと樵がエリカに応えました。
「それじゃあね」
「今から建国だね」
「ええ、グリンダが来たら」
 それならというのです。
「具体的な国を造ってもらうわ」
「城壁もお家もお店もだね」
「道路も王宮も」
「勿論水道もよ」
 それもというのです。
「全部用意してもらうわ」
「じゃあそういうことでね」
「後は明日だね」
「ええ、じゃあ夜まで皆で遊んで」
 エリカはお仕事が終わったと見て述べました。
「晩御飯食べて湖で身体を奇麗にしてから寝ましょう」
「うん、ただね」 
 ここで神宝が言いました。
「エリカ今地図に街描いたけれど」
「前足でペン持ってね」
 カルロスも言います。
「そうしたけれど」
「オズの国は生きものももの書けるのね」
 ナターシャもこのことに思うのでした。
「描くことも」
「それも上手だし」
 恵梨香がその地図を述べます。
「細かいところまで正確に書いて」
「そうよ、オズの国はお伽の国でしょ」
 だからとです、エリカは子供達に答えました。
「それでなのよ」
「ものを書いたりも出来るんだ」
「ええ、ペンを使ってね」
 ジョージの返事にも答えます。
「筆も使えるわよ」
「じゃあ書道もだね」
「出来るわ」
「しかもあっという間に地図を描いたけれど」
「私は速筆なのよ」
 書いたり描いたりすることはというのです。
「考えることも決めることも速くてね」
「書いたり描いたりすることもなんだ」
「もう一瞬でね」
「出来るんだ」
「今そうしてみせた様にね」
 エリカはジョージに胸を張って答えました。
「それが出来るのよ」
「それも凄いね」
「凄いでしょ、それが私なのよ」
「そこで自慢するのもエリカだね」
 それもまた、と言うことも忘れないジョージでした。
「謙虚ではないんだね」
「自慢出来るものを自慢しなくてどうするのよ」
 逆にこう言い返すエリカでした。
「そうでしょ」
「うん、とてもらしい言葉だね」
「そうでしょ、だったらね」
「自慢してなんだ」
「明日グリンダが来たらね」
「建国するんだね」
「あと建物の中はね」
 エリカはそちらのお話もします。
「実はまだ考えていないの」
「王宮の中もなんだ」
「建物の中を自分の好きにアレンジ出来る魔法の杖があるから」
「その杖を使ってなんだ」
「住む人それぞれにアレンジしてもらうわ」
 そうするというのです。
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