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緑の楽園
第六章
第64話 総裁
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隙に動いた。
 大剣を振りかぶりながら、走る。

 この大剣の重さ。
 それは、ここにいるみんな、外にいるみんな、そして地下都市全員の運命を握る重さ――。

 気づかないうちに、突っ込みながら叫び声をあげていた。
 そして総裁の頭をめがけて、大剣を振り下ろした。






 激しい金属音。
 火花が散った。

 総裁の動きが止まった。
 仮面が床に落ち、乾いた音を立てた。

 むき出しになった総裁の顔。
 それは一見、普通の人間のようでもあった。

 しかし、大剣で割られた頭の内側。
 そこには、ショートして火花と煙をあげている、回路のようなものが見えていた。


 人間じゃ……なかったのか…………。


 総裁だった機械人形は、ゆっくりと床に倒れた。
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