機動戦士ガンダム
2220話
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この2つを組み合わせると、考えられる結論はそう多いものではなく……その中でも最も可能性が高いのは、そのMSが脱出した研究者達を連れてサイド3に向かったという事だろう。
「一応研究所はこっちの戦力で包囲していた筈だろ? それでも無理だったのか?」
「そうなるね。研究所を全部調べる時間がなかったからしょうがないけど、恐らくは研究所のすぐ外じゃなくて、もっと離れた場所に繋がる隠し通路の類があったんじゃないかね」
シーマの言葉は、否定出来ない。
そもそも、俺が見つけた子供の被検者達がいた場所や、他の部隊が見つけた被検者も隠し部屋のような場所にいたらしいし。
「ちっ、厄介な。そうなると、捕まえたのはそこまで重要な地位にいた訳じゃない、下っ端研究者って事か」
「全員が下っ端って訳じゃなく、中にはそれなりの地位にいた研究者もいるけど……慰めにはならないだろうね」
シーマの言葉に頷きを返す。
実際、こうして重要な研究者を逃がしてしまった以上。恐らくジオン公国は再びニュータイプ研究所を作るだろう。
それも、今度はより秘密裏に。
それこそ、連邦軍で行われているMS開発計画のようにコンピュータとかを使わないで……などという真似をされれば、どこにそのような研究所があるのかを見つけるのは非常に難しくなる。
今回この研究所を見つけたルリやラピスにしても、そもそもコンピュータにデータがなければハッキングしても意味はないのだから。
そうなると、やはり重要な研究者をここで捕らえる事が出来なかったのは……痛い。
「ジオン公国の動きは、これからもっと気にするべきだな」
コンピュータにデータを残さないようになれば、こちらでも向こうの動きを確認するのは難しくなる。
……とはいえ、ニュータイプ研究ともなればコンピュータなしに出来そうにもないというのが、俺の正直な感想なんだが……もしくは、それと分からないようにしてニュータイプ研究をしている場所以外のコンピュータで複雑な計算をするとか。
それでも、一応ルリやラピスがその気になれば調べられそうな気がしないでもない。
「厄介な事になりそうだ」
シーマも俺と同じ事を考えたのか、それとも全く別の事を考えていたのかは分からないが、そう呟く。
実際、厄介な事になったのは間違いないので、俺は頷きを返す。
「それでも、ジオン公国が色々とやった証拠の類は入手したし、セイラがそれを公表するような真似をすれば、ジオン公国も今回のように大きな研究所を作るといった真似は出来ない筈だ。……もっとも、それはあくまでもサイド6のような場所にであって、ジオン公国が有している領土になら、普通に作れるだろうけど」
俺の言葉に、シーマとラルが嫌そうな表情を浮かべる。
今回は研究所が
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