機動戦士ガンダム
2220話
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は身体中に氷を張り付かせ、服が凍り付いている兵士達の集団。
そして、狙ったように――実際に狙ったのだろうが――武器も銃口が凍り付いていた。
勿論、今の吹雪は敵だけに起こったもので、こちらの……俺達がいた方には、直接吹雪が来たりはしない。
当然のように幾分かは気温が下がっているので、今頃コロニーの気温とかを調整するシステムは大量のエラーを出しており、担当のシステムエンジニアは忙しいかもしれないが、
ともあれ、兵士達の武器や装甲車といった兵器を無効化した刈り取る者は、それ以上は特に何をするでもなく俺の影に身体を沈めていく。
そんな光景を見ていたラルやシーマの部下、それにクスコやマリオンのような被検者達や、捕らえられた研究者や警備兵達は何を言うのでもなく沈黙を保つ。
もっとも、研究者の中には目に好奇心を宿しながら俺を見ているような者もいたが。
ニュータイプ研究をしていた者にとって、魔法としか思えない俺は、これ以上ない程に興味深いのだろう。
もっとも、研究者はクレイドルで罪を償う意味も含め、暫くの間はマブラヴ世界の合成食を食べながらの農作業に従事するのだが。
ただまぁ、刑期が終わった後でルナ・ジオンが研究者として雇うという可能性はあるが。
研究者達にしても、ニュータイプ研究もそうだが、シャドウミラーという存在そのものに対して強い興味を持ってもおかしくはない。
「さて、取りあえずこの連中も大人しくなったし、移動するか。ほら、見えるか。あの艦だ」
俺が示した方向にあるのは、大雑把に言えば三角形型の軍艦のカトンボ。
ジオン軍が使っているムサイ級とは明らかに違う外見で、どちらかと言えば……連邦軍の軍艦に近い。
とはいえ、それはあくまでもジオン軍のムサイ級と比べればの話であって、カトンボは明らかにこの世界の技術とは別体系の技術で作られている軍艦なのだが。
「ええ。……初めて見る形ね」
クスコがそう言い、マリオンが頷く。
他の面々もそんなクスコの言葉に頷いていた。
「まぁ、乗り心地はそんなに悪くない。それよりも、早く入るぞ。そろそろMS部隊も戻ってくるだろうし、そうなればすぐに出航だからな。その前に、色々と準備をしておく必要もある」
誰がどこの部屋に入るのかといった事や、捕らえた連中をどこに収容するのかといった問題もある。
一応、コンピュータやらレポートやら、そういうのは俺の空間倉庫にでも収納しておいた方が、スペースを確保するという意味でもいいだろうけど。
ともあれ、刈り取る者の魔法のおかげでサイド6の兵隊達はこちらに対する敵意を完全に消した。
UC世界の人間にしてみれば、刈り取る者をその目で見ても、どのような存在なのかはきちんと理解出来なかったのだろう。
科学力の世界
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