第八幕その十
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「次はね」
「建国ね」
「それを実行に移すわよ」
「そうしていくのね」
「さて、じゃあ今からね」
今度は欠伸をしたエリカでした、そのお口が大きく開きました。
「また寝るわ」
「寝ている間にお話が動くなんて」
「だからそれが私ってことよ」
「夢を見ても気付くのね」
「というか夢を見て」
それでもというのです。
「そこからもわかるのよ」
「そうして起きて」
「そう、夢で見たものを実行に移すのよ」
「それは凄い才能ね、ただね」
「ただ。何かしら」
「そこも貴女らしいわね」
「感覚でそのまま動くから」
「それが貴女ってことね、じゃあ」
「ええ、今から寝るわ」
またしても丸くなったエリカでした、そうしてです。
エリカは実際に寝てしまいました、皆は少しくつろいでからそのうえでまた自分達が今いるア場所を見て回ろうとしました、ですが。
ここで、です。気球が皆のところに来ました。そうしてその気球が降り立ってそこから出て来た人達は。
かかしと樵でした、二人は皆に笑顔で挨拶をしました。
「やあ、暫く振り」
「皆元気そうで何よりだね」
「はい、お久し振りです」
アンが一行を代表して二人に挨拶を返しました。
「それで今回は」
「お話はもう聞いているよ」
「オズマとグリンダからね」
「だからね」
「僕達も早速協力させてもらうよ」
「宜しくお願いします」
アンは二人に笑顔で応えます、ですが。
ここで、です。かかしは寝ているエリカを見てこう言いました。
「さて、動くのは彼女が起きてからだね」
「そうだね」
樵はかかしのその言葉に頷きました。
「それからだね」
「じゃあ今はね」
「僕達は待っていようか」
「起こしてもいいんじゃないですか?」
アンはその二人に怪訝な顔で言いました。
「別に」
「いやいや、気持ちよさそうに寝ているからね」
「それは止めておこう」
「まずは彼女にじっくり寝てもらって」
「気持ちよく起きてからお話をしよう」
「そして僕達はそれまではね」
「この辺りを一度じっくり見て回るよ」
そうするというのです。
「そうしてね」
「エリカが起きたら彼女ともお話をするよ」
「その時まではね」
「歩いて回ろうね」
「エリカは遅くとも三時には起きるよ」
「ティータイムにはね」
これが二人の見立てでした。
「だから焦らずにね」
「待っていればいいよ」
「だからですか」
ジョージが二人のその言葉を聞いて言いました。
「お二人は落ち着いておられるんですか」
「うん、エリカを起こしもしないんだ」
「待つことにしているんだよ」
「エリカは食いしん坊でもあるからね」
「その時間には絶対に起きるからね」
このことがわかっているからだと
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