二十九匹目
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さから逃れるように身をよじる。
「にがさないぞシラヌイ」
が、シャクティの翼にもふっと抑え込まれ、逃れる事ができない。
「ないす、しゃくてぃー」
「だろう? めりー」
目を覚ますと、ベッドの上だった。
「ぅきゅー……?」
よく見るとメリーちゃんとシャクティが両隣に寝ている。
僕をもふりながら寝落ちしたのだろうか。
「あら、起きたんですねシラヌイさん」
後ろから声が聞こえた。
ヒューマライズ。
「センマリカ…………さん」
うつ伏せのまま、背後の声に応える。
「お義母様って呼んでもいいんですよ?」
「女物のドレスを送るような人を母とは仰ぎませんよ?」
「あら手厳しい」
ベッドから出ようとして、シャクティとメリーちゃんにホールドされていると気づく。
正確にはヒューマライズしたので抜け出せなくなったようだ。
アニマライズ。
獣化して、二人の間から抜け出す。
センマリカさんの目の前まで行って、問いかける。
「きゅぃ?」
「私とホルル副将軍の娘が獣にならないように見張ってたんですよ」
「きゅぅ」
「わかりませんよ? シラヌイさんはそこらの女より可愛いですからね」
「きゅー」
「いえ、外見と中身のギャップに愛らしさを感じるのは男も女も同じですから。
むしろ背伸びしてるみたいで可愛らしいですわ」
「うきゅ」
「そう拗ねないでくださいよ」
拗ねてねーし。
センマリカさんに背を向け、ベッドに乗る。
二人の間…というかシャクティの翼の下に潜り込む。
「きゅー」
「はいはい。おやすみなさいシラヌイさん」
side out
結局、三人が目を覚ましたのは昼頃だった。
まずシャクティが目を覚ました。
体をお越し、キョロキョロと辺りを見る。
「ひっとうどの?」
「あら、起きたのねシャクティちゃん。
家の子の抱き心地はどうだった?」
「もふもふできもちよかった」
「でしょう? シラヌイをもふりたくなったら何時でも来ていいわ。
なんなら毎日でもいいわよ」
「かんがえておこう」
「うんうん。それがいいわ」
次に起きたのはメリーだ。
「んぅ………」
身をお越し、メリーがシェルムに挨拶をする。
「おはようございます、シェルムさん」
「おはよう、メリーちゃん」
くぁ…とあくびをして、メリーがシラヌイを抱き上げた。
「ぬいちゃん。おきて……ぬいちゃん」
「きゅぁぁん…………」
うっすらとシラヌイが目を開けた
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