第6章:束の間の期間
第180話「魅了の封印」
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その二つのデータから、力の法則を分析。それに加え、お前から発せられる魅了の力を直接分析すれば、対処法が分かる。……防御が可能ならば、封印くらいは可能だろう」
帝の聞き返しに、優輝は方法を含めて答える。
「でも、それって椿ちゃんがいないと……」
「神降しと憑依。この二つのおかげで漠然とだけど僕にもわかるようになっている。……後は直接調べればそれで充分だ」
「……凄いわ……」
奏があっさりと対策できると断言した優輝を見て感心する。
優輝としても、ここで対処できるならしたかったのだろう。
「……尤も、保証は出来ない。帝も言った通り、その力を押し付けた存在は未知だ。……僕らの封印では封じれない可能性もある。それでもいいか?」
「……封印できる可能性があるなら、やらない選択肢はない」
「わかった。起きたばかりだが……まぁ、魔力も回復しているから大丈夫だろう」
神夜はまだ優輝を信用しきっていない。
だが、それを上回る程に、魅了を何とかしたいと思っていた。
だから、優輝に封印が出来るか試してもらう事にした。
「………」
「………」
優輝は神夜の頭に触れ、解析魔法を試みる。
頭に触れたのは、魅了の効果が目線を合わせた際に発動していたため、目や脳に近い場所から解析しようと思ったからだ。
「……なんだ、あっけないな」
「ど、どうだったの……?」
「ごり押しの封印でどうとでもなる。その場合は何かの弾みで封印が破られるかもしれないが、それが出来るぐらいの代物だ」
「……大した事がないのかそうでないのかわからねぇな……」
「例えるなら、抵抗力は暴走したジュエルシードよりも弱い」
「それは……簡単だね。でも、なんか……」
大したものではないと、優輝は言う。
だが、曖昧な言い方をした事に司は引っかかったようだ。
〈能力の封印は大きく分けて二種類あります。袋で丸ごと覆うような封印か、能力の要所を確実に止めて機能させなくする封印です。ごり押しで手っ取り早いのは前者ですね。ちなみに、マスターの能力は後者です〉
「後者の方が破られにくいが、そっちとなると少し厳しいものがある」
「そうなの?」
「……感覚としては、以前のあの男や、パンドラの箱のようなものだ。未知の感覚があって全容が掴みづらい」
端的に言えば、それは確実な封印は難しいという事。
それを理解した司達は、どうしようかと少し思案顔になる。
「とりあえずは、通常の封印を掛けておく。これで少なくとも戦闘や、何かしらの干渉を受けない限りは大丈夫だろう」
「確実に止める事は出来ないのか?」
「今この場でやるのは難しいな。僕も万全ではないし、魔力も足りな
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