暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第6章:束の間の期間
第180話「魅了の封印」
[6/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
チで手駒として利用されているだけか……」

「さすがにすぐ正体がわかるとは思ってなかったけど……収穫なしだね……」

「いや、こいつも被害者とわかっただけマシだ。やってしまった事は取り返せないし、罪も償わなきゃならん。だが、これ以上こいつが優輝に対して突っかかる事もなくなるだろう」

 “魅了”の力自体はまだなくなっていない。
 だが、神夜が自覚した今なら、これ以上の被害者は減るだろう。

「……どういう、事なんだ……?」

「簡潔に言えば、お前は神に匹敵する“何か”に利用されている。その“魅了”の力を押し付けてな。転生する際に会った女神もいるだろ?そいつらもその力で魅了されていた」

「は……?」

「思い込みの強い偽善的な思考。それがちょうどよかったんだろうね。見事なまでに道化として踊ってくれた。……利用した存在にとっては、そう思われているだろうね」

 どういう事なのか尋ねた神夜に、帝と司が答える。
 当然のように信じられない内容に、神夜は困惑する。

「なん、だよ……それ……」

「……分からないから、聞きに来たのよ。少しでも情報を増やすために。……でも、あまり知らなかったみたいね」

「情報は期待してなかったけどな。確かめたい事が分かればそれでよかった」

 そう言って、用は済んだとばかりに詰め寄っていた分の距離を離す帝。

「……利用されていたから、せめて忠告はしとく。……気をつけろ。お前を利用した存在は、また何かしてくる」

「ッ……!」

 それだけ言って、帝は部屋を出ようとする。
 司、奏、優輝もこれ以上言う事はないため、それに続いて出ようとする。

「ま、待ってくれ!」

 そこへ、神夜が待ったを掛ける。
 帝は足を止め、一応話に耳を傾けようと振り向く。

「……この“魅了”の力は、どうにか出来ないのか……?」

 自覚したからこそ、どうにかしたい。
 神夜はそう考え、何かできないか尋ねた。

「……俺が特典で願ったニコポ・ナデポと違って、その力は封印する方法がわからん。俺のは同じ特典の一つであるエアがいたおかげで、法則性が分かったからこそできた封印だ。……その力は、どんな存在が、どんな力で押し付けたのかわからない」

「防ぐのしか、私達もできないからね……。封印は分からないよ」

「そう……か……」

 封印して完全に無効化する事が出来ない。
 その事実に神夜は落ち込む。

「……でも、それはお前が協力的じゃなかったからだ。今なら、お前さえ協力してくれれば封印する事も可能かもしれない」

「え……?」

 だが、そこへ優輝が声を掛けた。

「そうなのか?」

「ああ。椿が作ったお守りと、魂に干渉した事で掴んだ感覚。
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ