機動戦士ガンダム
2218話
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らに向けてくる。
やはり、クスコとマリオンでは、マリオンは気が弱いのだろう。だからこそ、この2人ではクスコの方が主導権を握り、前に出て話をする訳だ。
「いや。……一応聞くが、俺はアクセル・アルマーだ。知ってるか?」
もしかしたら。
そんな思いから尋ねるが、2人は予想通りに首を横に振る。
代わりに……
「アクセル・アルマー!?」
そう叫んだのは、影のロープによって身動きが出来なくなった研究者の男。
どうやらクスコやマリオンと違って、この研究者は俺の名前を知っていたらしい。
「なるほどな。この研究所の被検者は、ずっと情報から隔離されていたのか。この研究所が本格的に動き出したのが今月からだというのを考えると……数ヶ月前から、お前達は被検者になっていたといったところか?」
「え、ええ。そうだけど。……貴方、有名人なの?」
研究者の言葉で、俺が具体的にどのような人物かは分からないが、有名人だというのは理解したのだろう。少し戸惑ったように、クスコが尋ねてくる。
「そうだな。少なくても俺の名前を知らない軍関係者はいない。そう思ってもいいくらいには有名人だぞ? ……なぁ?」
そう研究者に視線を向けて尋ねるが、研究者がそれに何かを言うよりも前に、不意にマリオンが倒れそうになり、クスコが支える。
あー……見るからに身体が弱そうだもんな。強烈な血の臭いがしてる場所にいれば、こうもなるか。
意識を失っているとはいえ、既に大量出血で瀕死と呼ぶのに相応しい警備兵を見ながら、そう納得する。
「取りあえずこのままここにいるのもなんだし……移動するか。近くに来い」
「え? ……何をする気?」
いきなりの近くに来いという発言に、クスコが戸惑ったように告げる。
まぁ、いきなり近くに来いって言われば、そうなるか。
ただでさえマリオンの方は気絶してるんだし。
「このままこの連中を放っておく訳にもいかないだろ? いやまぁ、正直なところ俺は別にこのままでもいいと思うんだが……そっちは、もうそろ死んでもおかしくはないしな」
手首から血を流している警備兵を見ながら、クスコに告げる。
クスコも気が強そうではあるが、それでも目の前で人が死ぬといった光景は見たくはないのだろう。
やがて、不承不承といった様子ではあるが頷きを返す。
「そうね。でも、それでアクセルの近くに行ってどうするの? 誰が人を呼ぶだけなら、別にそんな事をする必要も……」
「俺は魔法使いだ」
クスコに最後まで言わせず、そう告げる。
……当然のように、クスコは何を言ってるんだ? といった視線をこちらに向けてくる。
影槍を見せたんだから、魔法か使いだと納得してもいいと思うんだがな。
まだ若干疑問の
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