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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百十六話 ついに二大勢力が正面激突します!!
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てくるかもしれない。あの子の力量に関してはヤン・ウェンリーと同等。それに対し、身一つで逃げるか、あるいは帝国軍(フィオーナ)を返り討ちにするか、それは分らないけれど。どちらにしてもそれでいいと思っているわ。」
「・・・・・・・・?」

 やけに寛大ですね、とアンジェは思ったが言わなかった。

「私としてはイゼルローン回廊からはラインハルトたちは来ないと踏んでいるから。」

 イルーナらがいたら、どう思っただろう。シャロンは既にあちら側の作戦を見通している。

「何故ですか?」
「イルーナ・フォン・ヴァンクラフトは――。」

 シャロンは前世からの彼女の名前を口にした。
 
「権謀算術は躊躇わない。けれど、正々堂々が彼女の本質。ならばこそ正面から立ち向かってくると思っただけ。それに、フェザーン回廊からの侵攻は原作におけるラグナロックと同じルート。ゲン担ぎにはちょうど良いでしょう?」
「では、当初のプラン通りに作戦を進めるおつもりですね?」
「イゼルローンの戦況次第よ。」

 シャロンはかすかな微笑を浮かべた。アンジェは疑問に思った。ヤン・ウェンリーなどどうでもいいと言ったにもかかわらず、何故イゼルローンを注視するのだろう?

「それよりも、あなたの方も準備を怠りなくするように。所定の計画に従って、帝国軍を迎撃すること。いいわね?『迎撃』するのよ。」

アンジェはかすかな緊張を頬に現して、うなずいた。


* * * * *
 フェザーン方面からの帝国軍主力部隊は、偵察艦からの「フェザーン消滅」の報告をその眼で実際に確かめさせられることとなった。

 偵察部隊からの報告が誤報でないことは、宙域に到着した際に、無数の岩塊を目の当たりにしたことでわかる。帝国軍の先鋒部隊は自由惑星同盟の所業に愕然としながらも進撃を止めなかった。

 先鋒はビッテンフェルト艦隊とバーバラ・フォン・パディントン艦隊合計3万6000隻あまりである。バーバラを付属させたのは、ビッテンフェルトの猪突猛進ぶりを抑えようということだった。もっとも本人はそのことにあまり喜んではいないが。

「敵です。数、およそ3万!!」

 バーバラとビッテンフェルトは同時に身構えた。大規模な威力偵察か、それとも一当たりに一戦を交えるためにここにやってきたのか。

「全艦隊、戦闘用意!!」
「後方のローエングラム本隊に連絡。『我、敵ト遭遇セリ!数、3万』と。」
「フロイレイン・バーバラ。」
「何?」
「初陣に際して仲間割れをしてもつまらんからな。この際はっきりさせようと思うが――。」
「わかっているわよ。」

 バーバラは吐息交じりに言った。ビッテンフェルトの邪魔をする気はさらさらない。ビッテンフェルト艦隊の左に展開し、連携の構え
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