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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百十六話 ついに二大勢力が正面激突します!!
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い。

「そこで――。」

 ヤンの作戦説明が始まる。その内容は提督たちを沈黙せしめるに十分だった。

* * * * *
 シャロンがフェザーン破壊を終えて自由惑星同盟のランテマリオまで引き下がってくる途上、フェザーン総軍として備えていたアンジェにあった。既に彼女の指揮下の15個艦隊は進発の準備を完了し、静かな狂気を秘めて号令を待っている。ただ2艦隊を除いては。

「ヤン・ウェンリーの事ですが・・・・。」

 アンジェの私室で馥郁とした紅茶を入れながら、アンジェは尋ねた。

「あのような編成をして、本当に良かったのでしょうか?」
「編成?」

 シャロンが形の良いほっそりとした手で紅茶のカップを取る。20億人もの大量殺人を行ったとは思えないほどの白い手だ。

「クブルスリー、ビュコック、そしてウランフ。歴戦の提督は少なからず彼の指揮下に入ることを不満と思うはずです。彼の命令をまともに聞くと思えませんし、そうなればイゼルローン総軍全体の行動力に影響が出ます。」
「それでいいのよ。」
「は!?」
 
 アンジェは聞き違えたのかと思った。シャロンがあっさりとイゼルローン総軍瓦解の可能性を肯定したからだ。

「彼の役割は帝国軍に対し、第一の防壁となってもらう事。それが済みさえすればヤン・ウェンリーになど用はないわ。生きようと死のうと私の知ったことではないの。」
「ですが、イゼルローン総軍が瓦解すればこちらにも影響は出ます。」
「彼がそう簡単に折れてしまえばね。」
「???」

 訝しがるアンジェをしり目に、シャロンは微笑を浮かべて紅茶のカップに唇を付けた。

「原作の主役級登場人物が、そう簡単にやられるはずがないと、あなたは思わない?もっとも、彼の最後は随分とあっけないものだったけれど。それでも少なくとも不敗という伝説は守り通したわ。」
「・・・・・・・・。」
「私は見てみたいのよ。」

 シャロンは紅茶のカップをソーサーに置いた。アンジェがそれを引き取り、新しい代わりをシャロンに差し出す。

「ヤン・ウェンリーの真髄を。彼が本当に片方の英雄として足りるだけの資質を持っているかどうかを、そして・・・・・。」

 シャロンの微笑が濃くなる。

「この私に歯向かってこれるだけの力量があるかどうかを。」

 シャロンの微笑の中にあるのは絶対零度の自信だった。どんな敵が来ても、もはやシャロンの前に立てる人間はいない。アンジェは前世からそう信じてきたし、今でもそう信じている。

「ヤン・ウェンリーは生前負けはしなかった。完全な敗北をしたことは一度もなかったわ。」
「・・・・・・・・。」
「今回もおそらくそうなるでしょう。あるいは向こうも転生者・・・・そうね、フィオーナあたりを投入し
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