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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百十六話 ついに二大勢力が正面激突します!!
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ることは歴史が証明しているのだから。けれど・・・・。)

 ヤンは残滓を飲み干した。

(やるしかない、か。)

 その決意とは別に、ヤンの口から洩れたのは、

「ユリアンがいればなぁ・・・・。」

 という脈絡のない言葉だった。あいにくとユリアン少年は訓練期間中という事で、艦隊の別の訓練艦に乗り込んでいる。再三軍属志願をする少年を止め立てする手段をヤンは持っていなかった。

「何かおっしゃいましたか?」
「いや、何でもないよ。それより大尉、ビュコック大将とウランフ大将、クブルスリー大将を呼んできてくれないか?」

 そう言ったヤンの表情に微妙に陰りが出たが、グリーンヒル大尉はそれに気が付かないふりをした。彼女もその要因は知っている。

「はい、閣下。」

 グリーンヒル大尉が礼儀正しく敬礼し、出ていった10分後に、3人の大将が入ってきた。3人の反応は原作と少しく異なる、と転生者であるカロリーネ皇女殿下あたりがいれば言ったかもしれない。何故ならば、ヤンはこれといって武功を立てているわけでもないのに、元帥に特進し、3人の歴戦の司令官の上にいるのだから。これこそがヤンをして悩まされている一つの要因である。

「何か用かな、司令官殿。」

 ビュコック大将がいささか不機嫌そうに言う。この歴戦の老提督を前にするとヤンといえどもいつもの軽口は叩けない。

「最高評議会議長殿が司令官殿を高く評価していることは知っている。だが、儂としてはたかだか自分の半分しか人生を生きていない小僧っ子に指図されるのは好きではないのじゃよ。」

 と、開口一番言われた時、ヤンも返す言葉がなかった。だが、この一言をもってヤンも確信を持ったことがある。すなわち、アレクサンドル・ビュコック大将はシャロンに精神洗脳されていない、という事だ。それはそれとして、目の前の事象を解決することにはつながらないのだが。

「敵の配置及び戦力が判明しました。それに伴い、こちらも迎撃態勢を準備しなくてはなりません。その相談ですよ。」

 相談というよりも、一方的な命令ではないか?という声なき声が残りの2大将から視線という言語で聞こえたが、ヤンは無視した。

「帝国軍の兵力はほぼ我々と同規模の物だという事は判明しています。」

 ヤンは自分の言いたいことを言う事にした。

「したがって、正面からぶつかり合えば双方ともに無視できない損害となる。そこで、我々は自分のホームグラウンドにいる立場を最大限に利用しなくてはならないわけです。」

 ヤンなりに考え、結論を出した一つの戦術がある。だが、それはここにいる大将たちが自分のいう作戦を誠実に実行してくれてこそだ。だからこそ、とヤンは思う。本作戦の実行に着手する前に、一つの布石を打たなくてはならな
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