第百四十八.五話 上
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隣で動く物を感じて、目が覚めた。
知覚を広げると、左半身は円香に抱きつかれていて、さらにその左に箒が寝ている。
右……束さんがベッドから出ていくのを感じた。
どうしたのだろうか。
何時もなら俺が一番早起きで朝食を作るのだが…。
「束さん……?」
「ぁ、ごめんね起こしちゃった?」
視界の端に表示された時刻は朝五時。
「どうかしたの?」
「んー……ちょっと来て、いっ君」
プラスチック製の義手を抱きつかれていない方に展開する。
どうにか円香の手をほどいてからプラスチック製義手義足を全て展開し、ベッドから出る。
束さんについてリビングへ。
「あー…いっ君」
「なに?」
「私母乳出るようにしたじゃん?」
「前に言ってたナノマシンでしょ?」
たしか名前はアマノガワ。
「うん。でさ、そのー…」
束さんが着ていたネグリジェの肩紐をはずした。
その爆乳が顕に……あれ?
「束さんって陥没乳首だっけ?」
あと少しサイズアップしてるような…
「あー、これはアマノガワの副作用みたいな物でさ。あともう一個」
束さんが自分の胸を弄り始めた。
「何してんの…?」
「ちょっと待ってて」
ぐにぐにと爆乳が形を変えるのを暫く見ていると、徐々に乳首が見えてきた。
「うん…このくらいでいいかな…」
「だから何が? まだ朝五時だよ?」
束さんの乳首から、ピュッと母乳が吹き出して、俺の顔にかかった。
「なかなかアマノガワが抜けなくてさー。
胸が張ってちょーっと痛いんだよね。
いっ君飲んでくれない?」
いや、束さんなら直ぐにナノマシン抜けるでしょ…。
「要するに束さんは授乳プレイがしたい、と?」
束さんがフイッと顔を反らした。
「まぁ、いいけどさ…俺だって飲みたいし」
というか願ったり叶ったりだ。
最近学校で生理中の女子とすれ違うたび、血を飲みたくて仕方がない。
「およ? いっ君は嫌がると思ったんだけど…」
じゃぁ持ちかけるなよ。
「母乳って血液由来でしょ?」
「なるほどいっ君にはそういう建前が…」
「建前じゃないよ?」
「大丈夫大丈夫。わかってるから」
「いや真面目な話吸血しとかないと消されるんだって」
『くらやみ』は現代魔法と同一の原理で起こる現象だ。
つまり、情報と現実の擦り合わせ。
「じゃぁたーっくさん飲まないとね!」
束さんが俺を抱き上げ、ソファーに座った。
side out
シュァッと一夏の四肢が消失する。
達磨状態でベビードールを纏う一夏が赤子のように抱かれる
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