猫娘と強化合宿編
NO.076 マスキュラーの襲撃
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「うぉっ!?」
猫のような叫び声とともにマスキュラーは衝撃波を食らって壁へと吹き飛ばされた。
「洸汰君!! 無事!?」
「い、出久お姉ちゃん!?」
「おらぁ!!」
「ぐぉっ!!?」
出久の出現と同時に爆豪も姿を現して、マスキュラーに向けて爆破を放ってさらに壁にめり込ませる。
さすがのマスキュラーも間を置かない攻撃に一瞬だが意識を飛ばす。
「爆破のやつも……なんで」
「なんでだぁ? そんなの当たり前だろぉが!!」
「うん。洸汰君、助けに来たよ!」
出久と爆豪の二人がマスキュラーから洸汰を守るように立っていた。
「で、でも……俺、爆破の兄ちゃんにはひどい事……」
「そんな事、今はどうだっていいんだよ! デクがてめぇを助けるってんなら俺も助けてやるからよ!」
凶悪な笑みを浮かべながらもさすがヒーロー科。
今は爆豪も個人的な感情より救出を優先したのであった。
だが、少しして岩が崩れる音がしだしてマスキュラーが岩壁から這い出てきた。
「いたた……たっく、いきなりやってくれたなガキども……」
そう言いながらもマスキュラーの顔には笑みが浮かんでいた。
ただ子供を殺すよりは楽しめそうだという自分本位な考え方によって。
「「ッ!」」
その笑みから狂気的なものを感じ、出久と爆豪は即座に構えを取る。
構えをしながらも、爆豪は出久へと視線をそらして、
「おいデク……どうにかここから脱出する手段を試みるぞ!……どうやらあの野郎はそう簡単に逃がしてくれなさそうだしな……」
「分かってるじゃねぇか。いいねぇそういうの……実に俺好みだわ。それに……」
マスキュラーは出久へと一瞬視線を向けて、スピナーと同じような笑みを浮かべる。
そのネトッとした視線に出久はまたしてもビクッと体を身震いさせる。
「(まただ……また、あの嫌な視線……いや、今は構うな!)」
嫌悪感を感じながらも出久はマスキュラーと睨みあった。
爆豪もそんな奴の出久を見る視線に気づいてか、
「おい、デク……どうやらてめぇも奴らのターゲットに入ってるみてぇだな。俺が前に出る……援護頼むぞ?」
「わかったよ、かっちゃん……」
「いいねぇいいねぇ……気の合う男女だことだ。まぁいい。とにかくてめぇら……」
瞬間、マスキュラーの筋線維が目に見える形で盛り上がっていき、まるで皮膚のはがれたような、でも強靭な体へと変貌していく。
「血ぃ、見せろや!!」
三人に向かってマスキュラーは駆けてくるのであった。
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