第六章
第59話 神の加護
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
のときはリクをよろしく頼む」
なぜか神の謎理論が通り、国王の許可が出た。
神の言うことが信用できるかどうかはさておき、とてもありがたい。
***
打ち合わせが終わり。
野営陣地で横になって、三十分くらい経っただろうか。
例によって俺にくっついていたカイルが、寝息を立て始めた。
「クロ」
「なんだ」
「ちょっといいか?」
クロが枕元に寄ってきて、お座りする。
俺はカイルを起こさぬよう横になったまま、国王の承認をもらった作戦をクロに説明した。
「危険なので付いてくるなと言っても無駄かな?」
「当たり前だ」
やはりダメか。クロの性格を考えると仕方ないが。
「そうか。まあクロは生還する。大丈夫だ」
「……?」
「なぜなら俺がついているからだ」
「そうだな」
ボケたのに突っ込んでもらえなかった。
ただ、クロの場合は拳銃で狙われたところで、まず当たらない。
そしてその拳銃も、タケルの話では「丁数が限られているため、非戦闘員で持っている人はほとんどいない」という。
クロは、あくまで比較的≠ナはあるが、安全だろうとは思う。
突入作戦が実行できることになったことになった場合の、連れて行く兵士の人選は、ヤマモトにお願いしている。
その兵士たちに加え、タケルについても、地下都市内の道案内をお願いしなければならないため、どうしても連れて行かなければならない。
――あとは、こいつをどうしようか。
俺にくっついて寝ているカイルの顔を見る。
言ったら絶対に付いてきてしまいそうだが……。
――うーむ。
やはり、万一のことがあると、町長や孤児院の院長に合わせる顔がない。
そのときになったら、こっそり出発して置いていこう。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ