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緑の楽園
第六章
第59話 神の加護
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のときはリクをよろしく頼む」

 なぜか神の謎理論が通り、国王の許可が出た。
 神の言うことが信用できるかどうかはさておき、とてもありがたい。



 ***



 打ち合わせが終わり。
 野営陣地で横になって、三十分くらい経っただろうか。
 例によって俺にくっついていたカイルが、寝息を立て始めた。

「クロ」
「なんだ」
「ちょっといいか?」

 クロが枕元に寄ってきて、お座りする。
 俺はカイルを起こさぬよう横になったまま、国王の承認をもらった作戦をクロに説明した。

「危険なので付いてくるなと言っても無駄かな?」
「当たり前だ」

 やはりダメか。クロの性格を考えると仕方ないが。

「そうか。まあクロは生還する。大丈夫だ」
「……?」
「なぜなら俺がついているからだ」
「そうだな」

 ボケたのに突っ込んでもらえなかった。

 ただ、クロの場合は拳銃で狙われたところで、まず当たらない。
 そしてその拳銃も、タケルの話では「丁数が限られているため、非戦闘員で持っている人はほとんどいない」という。
 クロは、あくまで比較的≠ナはあるが、安全だろうとは思う。

 突入作戦が実行できることになったことになった場合の、連れて行く兵士の人選は、ヤマモトにお願いしている。
 その兵士たちに加え、タケルについても、地下都市内の道案内をお願いしなければならないため、どうしても連れて行かなければならない。

 ――あとは、こいつをどうしようか。

 俺にくっついて寝ているカイルの顔を見る。
 言ったら絶対に付いてきてしまいそうだが……。

 ――うーむ。

 やはり、万一のことがあると、町長や孤児院の院長に合わせる顔がない。
 そのときになったら、こっそり出発して置いていこう。
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