修行T
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ば、実質無敗の戦績を誇っているの」
不死鳥、フェニックスと名高い脅威の再生能力を誇る悪魔
「正直、勝つ可能性もゼロに近いでしょうね」
幾ら攻撃しても再生してしまう。
リアスの眷属にフェニックスの再生能力を上回る攻撃手段を有している者がいないのが現状だ。
「この世に絶対などという言葉な存在しません。どんな強大な力であろうと弱点となる穴が存在することは理解していますか、リアス?」
だが、完全無欠な力などこの世界には存在しないことも事実だ。
「ええ、そうね。だけど、今回の相手は私の手に余る相手であることは確かよ。そのことを理解していながらもお父様達は今回のレーティングゲームを組んだのよ」
リアスの独白が続く。
「チェスなる嵌め手ね」
あの場の勢いでレーティングゲームを受けたのかと思いきや、意外と状況判断能力があったらしい。
「そこまで現状を理解していながら何故今回の縁談をリアスは頑なに拒んでいるのですか?」
そうなれば当然、湧き上がる疑問
覆ることのない圧倒的な実力差、それでは幾ら頑なに縁談を拒んだところで結果は変わらないだろう。
「私は、グレモリー家の娘よ。何処まで行っても個人のリアスでもなく、あくまでもリアス・グレモリー……」
ウィスは黙ってリアスの言葉に耳を傾ける。
「常にグレモリーの名が付きまとってしまう。そのことは誇りではあるけれど、やはりせめて添い遂げる相手くらいはグレモリー家の娘としてではなく、リアスとして私を愛してくれる人と一緒になりたいの」
これがリアス・グレモリーという女性の本質
夢見る乙女、心から愛した男性と恋に落ち、リアス個人を見て欲しいという願望
だが、それは貴族の娘として生を受けたリアスには叶わない願いだと言わざるを得ない。
余りに浅はかで、非現実で、出過ぎた願いだ。
「酷く矛盾した話だけど、それが私の小さい頃からの夢なの」
今のリアスは酷く弱々しく、普段の様子からはかけ離れている。
「夢物語ですね」
しかし、ウィスはそんな彼女に構わずリアスの夢を切り捨てる。
「ええ、本当ね……」
本人が一番そのことを理解しているのだろう。
本音を言えばウィスに慰めて欲しかったといったところか
「ただ……」
だが、これでウィスの言葉は終わりではない。
「夢物語であることは変わりませんが、これだけは言っておきます。
私に師事を受けている以上、敗北は許しません。リアスには必ずライザーに勝利してもらいます」
下手な同情も慰めも不要
いつだって結果が全てだ。
ここでリアスに共感し、慰
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