修行T
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湯船を大きく揺らし、リアスが驚きに後方を振り返る。
「相変わらず期待通りの反応をしますね」
呆れた様子を見せるウィス
「そういう問題じゃないわよ!」
どういう結論を経てウィスも入ることになるのよ!?
「何って私も入るんですよ」
そこに何の問題があるのかと言わんばかりにウィスは不思議気に首を傾げる。
既に上半身の服を脱ぎ、ズボンに手を掛けていた。
「何を照れているんですか?リアスも普段から露出狂に近い恰好を恥ずかし気もなく晒しているではないですか?」
普段の彼女の恰好を知っている身として説得力に欠けるとしか言えない。
「それはあれよ!眷属とのスキンシップよ!」
それはそれぇ!これはこれェ!
「それよりもウィスこそ惜しげもなく裸体を晒して恥ずかしくないの!?」
平静を取り乱し、頬を真っ赤に染めながらもリアスはウィスから視線を逸らさない。
顔を隠す両手の指の隙間から一時も視線を逸らすことはない。
どうやらリアスはむっつりスケベの様だ。
ウィスはリアスの評価を内心で勝手に結論付ける。
そして、リアスの疑問にはこう答えよう。
「愚問ですね。私の身体に恥ずべく場所などありません」
それこそ今さらの話だ。
普段から裸体に近い姿を晒すリアスにとっても、自分にとっても
「問答は終わりです。では私も失礼します」
「え、ちょ……!?」
羞恥心がリアスの内心を駆け巡り、顔を全力でウィスから背ける。
だが、羞恥心も好奇心には勝てなかったのか指の隙間からウィスを何度か覗き見ていたが
「この姿なら問題ありませんね」
しかし、湯船に足を踏み入れたのはリアスにも劣らない美女であった。
腰まで垂れるツヤのある漆黒の黒髪
女性として起伏に富んだ、黄金比を体現した肢体
全てを見通す輝きを放つ真紅の瞳
そして、女性にしては長身な身長
正に絶世の美女がそこにいた。
「何ですか、がっかりしました?」
ウィスは余裕ある態度でリアスをからかう。
「あの、もしかしてだけどウィス?」
理解が追い付かず、混乱するしかないリアス
「私以外に誰がいるんですか?」
嘘ォ!?
「何で女性の身体になっているのよ!?」
絶叫を上げ、リアスは湯船から勢いよく立ち上がり、ウィスへと詰め寄る。
「私にとって性の壁など些細な問題に過ぎません。身体を女性にチェンジすることなど造作もないことです」
ウィスにとって身体は"ウィス"を入れる器に過ぎない。
性の壁を超越し、女性になることなど容易いことだ。
「嘘ォ……」
呆然とリアスは
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