修行
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ぽつんと置かれている。
寝台の上にははシーツと毛布のみが敷かれ、正に質素と言う言葉を体現していた。
一際目を引くのはこの寝室を占拠する大蛇と思しき巨大な亡骸
大蛇の口内には周囲のモノとは一線を引いたこれまた巨大な砂時計の姿が確認出来る。
周囲にはサイズは小さいが同様の砂時計が寝室全体に多数浮遊している。
その砂時計は白銀の光によって球状に包み込まれている。
とても神秘的であるのと同時に異様な光景だ。
寝台の位置もかなり地面から離れ、岩石の上にリアス達の人数分だけ置かれていた。
「酷く、殺風景……」
「ウィスも此処で寝ているのですか?」
「あのウィスさん、周囲にある大きな砂時計は一体……?」
「でけェ……」
寝室と呼ぶには壮大過ぎる光景に言葉が出てこないリアス達
リアス達は口々に個々人の思いを口にする。
ウィスと共に地球を飛び立って以降、何度"凄い"を連発したことだろうか。
驚嘆と驚愕が止まる所を知らない。
「皆さん、そんなに矢継ぎ早に質問しないでください。順にお答えしますから」
矢継ぎ早に質問するリアス達を宥めるべくウィスは静かに人差し指を掲げる。
「先ずは朱乃。私は睡眠を必要とはしませんから此処には普段は入り浸ってはいませんね。ですからこの10日間の間は此処が皆さんの寝室となります」
普通の寝室も用意されているが、修行期間中はここがリアス達の寝室である。
「次にアーシアさん。周囲に浮遊している大きな砂時計ですが、それは(時限式爆発)目覚まし時計です。私がリアス達の修行時間を吟味し、目覚ましの時間を設定しておきます」
起床時間は早朝で良いだろう。
「最後に伝えておきますが此処にいる間は如何なる時でも修行の一環ということをお忘れなく。一瞬でも気を抜いてはいけませんよ?」
最後にウィスは言外の意味を込めた言葉を発する。
ウィスの言葉の真意に気付いたのはリアスと朱乃、木場の3人
一誠とアーシアの2人は目の前の光景に圧倒され、ウィスの言葉には気付いていないようだ。
ウィスは再び杖を地面に打ち鳴らす。
「先ずは修行を行うための場を創りましょうか」
ウィス達が最後に辿り着いたのは先程の草原
周囲には雑草が生い茂っている。
途端、ウィスの姿がその場から消える。
否、上空への高速移動だ。
リアス達は勿論、騎士である木場もウィスの動きを捉えることは敵わなかった。
宙へと浮遊したウィスは眼下のリアス達を見下ろしながら杖を宙へと掲げ、円を描く様に軽く振るう。
大地に線が引かれ、発光する。
続けてウィスは杖の先端の球体が光を帯びたところを左手の親指と人差し指、中指
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