婚約騒動
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ーはレーティングゲームの経験も豊富であるのに対し、リアスは実質、レーティングゲーム初心者だ。
フェニックスの不死性ならぬ再生能力の前では敗北は確定していると言っても過言ではないだろう。
いや、200%確定した未来だ。
「ふざけんな!部長という婚約者がいながら何てことしやがるんだ!?手前ェの様な種蒔き鳥に部長がやれるか!」
「はあ、やれ、ミラ」
あっ、一誠が吹き飛ばされた
「リアス、俺もフェニックス家の看板を背負っているんだ。そのためならばこの場の君の下僕を燃やし尽くしてでも黙らせる」
「ライザー……!」
両者の魔力が高まり、一触即発の雰囲気と化す。
「はい、ストップ、ストップ」
だが、グレイフィアの制止の声より先に、ウィスが仲裁に入ることでそれも霧散する。
「何だ、貴様。見たところただの人間のようだが……。黙っていたから黙認していたが、これは俺達悪魔の問題だ。部外者が口を出すな。立場をわきまえろ」
ライザーは明らかに此方を見下している。
悪魔という上位種としての潜在的な本能か、人間を格下と判断していた。
「別に私は悪魔でもありませんし、貴方に用があってこの場に赴いたわけではありませんからね。立場もくそもありません。それよりも用が済んだのならばお帰り頂けますか?」
種族が異なるにも関わらず、何故立場をわきまえねばならないのだろう。
ウィスには悪魔側のそこが分からない。
「ただの人間が……。立場を分からせてやれ、ミラ」
「は、ライザー様」
先程、一誠を吹き飛ばした少女、ミラがウィスへと棍棒を振りかざす。
狙いは横っ腹、人間でも耐え切ることが可能な攻撃だ。
「か…は……っ!?」
だが、吹き飛ばされたのはミラ
棍棒がウィスに届くことはなく、ウィスに直撃する直前に反射されたが如く弾き返されていた。
「な、ミラ……!?貴様ァ!」
ライザーが激怒し、ウィスへ敵意を向けるも……
ウィスが静かに見据えただけで、ライザーは為す術無く地べたを這いずることになった。
な、何だ……!?体が……!?
身体が弛緩する。
意識とは裏腹に身体が地に倒れ伏し、身動きの一つも取れない。
指先は震え、生物としての本能が完全に屈服していた。
「地べたに這いつくばっていては冥界に帰れませんね」
こうなっては仕方ない。
ウィスが杖を軽く打ち鳴らし、ライザー達を冥界の適当な場所に転移させる。
「それで話とは何ですか、朱乃?」
「えっと、実は……、ウィスには私達を鍛えて欲しいのです」
幾ばくかの逡巡の末、朱乃はウィスへと頭を下げ、懇願する。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ