邂逅
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瞳の男性であった。
▲▼▲▼
はぐれ悪魔バイザーの討伐を命じられたグレモリー眷属
だが、その場には更地と化した焦土しか存在していなかった。
周囲一体は何か膨大な力で消滅されたが如く抉れている。
物音一つ聞こえない惨状だ。
「部長これは?」
「これは、ただごとじゃないわね……」
身を固めるグレモリー眷属
恐らくはぐれ悪魔バイザーは既にこと切れているだろう。
だが、それ以上に脅威となる存在がこの場にいるはずだ。
「……随分と遅い到着ですね」
『!?』
周囲一帯に響く声
いる。
この惨状を作り出した張本人が
「成程。この惨状を作り出したのはあなたというわけね」
「─」
リアスの問いに眼前の男は何も答えず、一人の女性を抱え、佇んでいる。
その紅く光る眼がリアス達を射抜く。
木場祐斗は神器にて創り出した剣を構え、己の主を守るべく臨戦態勢へと移る。
ただ一人、姫島朱乃は眼前の男に既視感にも似た感情を呼び起こされていた。
視線が交錯し、緊迫さが増していく。
だが、その男は周囲の雰囲気に全く動じることなく静かに足を進めた。
「皆、来るわよ!?」
『ッ!』
主の言葉により各自臨戦態勢を取るリアス達
最近悪魔となった兵藤一誠だけは唯一現状を理解できずに困惑している。
一歩
一歩
また一歩とその男は此方に近付き……
リアス達の間に佇んでいた。
『!?』
一瞬たりとも目を離したつもりはなかった。
だが、眼前の男の姿は虚空へと消え、気付けば自分達の傍に移動している。
正に神速、瞬きも許さない高速移動
誰一人として反応出来なかったことに驚愕を隠せない。
その男性は超然とした雰囲気を放ちながら、後方にて驚愕を隠せない様子の姫島朱乃に近付いていく。
「あなたはまさか……」
「成長しましたね、朱乃」
その一言で姫島朱乃は確信した。
ああ、やはり、間違いない。
彼だ。
約10年の月日が経過したにも関わらず今でも彼は何故か当時の姿のままだ。
そのことに疑問は尽きない。
だが今はそんなことはどうでもいい。
今、目の前に彼がいるのだ。
彼の存在を今すぐにでも確かめたい。
というか彼の腕の中で眠っている女性は誰だ。
いやはぐれ悪魔バイザーの被害者である女性であることは分かっている。
だが! だが! だが!
羨ましい! 羨ましい! 実に! 実に!羨ましい!
変われ、今すぐ!
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