第八幕その四
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「それならね」
「見て回った方がいいよ」
「そうするね、是非」
ジョージは二匹の獣達にも応えました。
「見て回らせてもらうよ」
「それじゃあ僕達も同行するね」
「そうさせてもらうね」
臆病ライオンと腹ペコタイガーもこう応えました。
「ボディーガードも兼ねて」
「一緒に見て回らせてもらうよ」
「そうして楽しんでいればいいのよ」
エリカは今度は左の後ろ足で耳の後ろを掻きつつジョージ達にお話しました。
「私は寝るから」
「寝るんだ」
「そう、何度も言うけれど」
「何度も行った見たからよく知っているから」
「寝ているわ」
そうするというのです。
「楽しくね」
「ううん、本当にエリカは猫だね」
「どの猫よりも猫らしい猫でしょ」
「今の言葉は心から思ったよ」
エリカがどの猫よりも猫らしい猫だということをです。
「本当にね」
「じゃあそういうことでね」
「今からヘリに乗って」
「現地に行こうね」
「ヘリは皆を送ったらこちらに戻るから」
グリンダがまたお話してきました。
「パイロットがそうしてくれるわ」
「だから私達はなのね」
「ええ、そうしたことは気にしないでね」
そうしてとです、グリンダはエリカにお話しました。
「行って来てね」
「そうさせてもらうわね」
「是非ね」
グリンダは皆を笑顔で送りました、そうしてです。
一行はヘリに乗ってエリカがここに猫の国を置くと言ったその場所にあっという間に着きました。そこは近くにお池や森がある平野でした。
その平野を見回してです、アンは遠くに自分達を乗せてくれたヘリがグリンダの宮殿の方に戻っていくのを見送りつつ言いました。
「ここは確かにね」
「国を置くのにいいでしょ」
「ええ、おあつらえ向きの場所よ」
「ここに壁に囲まれた国を置くのね」
「そう考えているわ、ただね」
「ただ?」
「前にお話が出た日本のお城ね」
エリカはアンに寝る用意をする為に丸くなりつつお話しました。
「あれも捨て難いわね」
「城下町もなの」
「ええ、真ん中に砦みたいなお城があってね」
「そのお城を囲むみたいに街があるのも」
「いいわね」
こうも言うのでした。
「それもね」
「じゃあそうしたお城にするの?」
「いえ、私そうしたお城も街も詳しくないから」
それでというのです。
「ここはオーソドックスなね」
「オズの国によくある」
「街が壁に囲まれたお城にするわ」
「そっちにするのね」
「四角い街並みでね」
そうしてというのです。
「そうした感じにしたいわ」
「四角くなの」
「ここなら正方形か長方形の見事な街が出来るでしょ」
街、ここで言う国がです。
「そうでしょ」
「だからなのね」
「ええ、そうした国にし
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