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ツインズシーエム/Twins:CM 〜双子の物語〜
ツインレゾナンス
第19話 秘密と決意と悪意と
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ないということ。
色んな感情が混ざり合ったが故に、そういう行き過ぎた友情のような形をとったのだ、ということだ。
「お父さんが2人に私を護衛するように頼んだのも、あの日私が依頼当日から来れたのも、私が前の日から寮生活だったからなの。他の人にバレないように、私とセレシアは2週間おきに生活場所を寮と家で入れ替わってるんだけど、寮にいたら一人の時に襲われる可能性もあるから、って」
「そうか……。で、その生活はいつから?」
「4年前だから……ほとんど最初から。ホントはずっと寮にいてもいいんだけど、もしバレた時にすぐ対処できないから、ってことでそうしたの」
今まで知らなかった、2人の間にあった事実。フローラの方はそれを明かされる衝撃の事実、という感じで語っていたが、エースの中ではその事実は特にひっかかりもなくすんなりと落ちた。
その反応の方が、フローラにとっては意外だったようだ。
「えっと……驚かないの?」
「うーん……まぁ、色々考えた時に、そっちの方が色々と都合よく収まることの方が多かったしな。別に双子だからって付き合い方が変わるわけじゃないし、変えたら恩を仇で返すことになるしな。そもそも俺らも双子だし、あんまりどうこうなることじゃない」
「そっかぁ……」
エースのその言葉が嬉しかったのか、フローラの顔には微かに笑みがあった。エースとしては普段されていることをそのままそっくり返しただけだが、やはり嬉しいのだろう。
エースも、今2人の立場が逆転していたとしたら同じような反応を返すだろうな、と思っていた。自分たちのことを明かしても変わらないことがどれだけ嬉しいか、身をもって体験しているからだ。
「ごめんね。大事なこと隠してて」
「いや、これは隠しておくべきことだろ。俺たちと違って2人は色んな人に頼られたりしてるけども、その事実が明るみに出たとしたらどうなるかは分からない。いくら普段付き合いの身とは言えども、そう軽々と話せることじゃないだろ。俺らだって、3年間は隠してたんだし」
明かされることでどのようになってしまうのか、エースはミストと共に実体験で知っている。セレシアとフローラが同じ運命になった時、果たして彼女たちが耐えられるのかどうかは分からないが、厳しいものになるのは確かだ。
特にフローラは攻撃系統の魔法をほとんど持っていないのだから、明かした場合一方的な袋叩きになってもおかしくない。明かさずにここまで来た2人及び両親の判断は、間違いなく正しいと言えるだろう。エースはそう思っていた。
こうして、これまでに知り得た不可解な点が、フローラから明かされた真実によってほとんど繋がった。この依頼を受けた当初の疑問も、それ以前の違和感も、今この時点で綺麗さっぱりなく
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