幕間劇その1
壊滅した冒険者パーティ×一目惚れした理由と王都への用事
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一介の冒険者のとこに嫁入りする事自体があり得ないらしい。と言うか俺は表では冒険者だと通してるし、裏についても知っているが。
「決め手があるか一目惚れなのかどちらかか。私の『魔眼』の事はご存知ですか?」
「確か『人の本質を見抜く魔眼』でござろう?拙者は一真殿に聞いたでござるが」
魔眼と言っても無属性魔法の一つや個人魔法が眼と言う器官に現れた物だとか。【篝火】の魔法が眼に宿れば『発火の魔眼』となり【麻痺】の魔法が宿れば『硬直の魔眼』となる。
「私の魔眼は『看破の魔眼』と呼ばれています。これはその人が持つ魂の澱みを見抜き、それを感覚的に捉えるものです」
「それは私達が『良い人』とか『胡散臭い』とか直感で感じる感覚と同じ、なのですか?」
「はい。そう思って頂ければ」
「それで一真殿を『悪い人ではない』と判断したのは分かるでござるが、そこから結婚話に踏み込む何かがあったでござろうか?決め手とも言うけど」
「あの時お父様がお亡くなりになりそうな時、何でもないかのように一真さんはお父様を救ってくれました。まるで当然かのようでしたし、何か裏でもあるのかと思う程の手際の良さだったので魔眼を使いました。ですが神のオーラ的な何かで魔眼を防いでたように見えましたから」
「普通王様を助けたのだからお礼か取り入るチャンスとか思っても可笑しくないんだろうけど」
損得や利己的な打算で動く事は人それぞれで、ユミナは今まで城内で人間模様を見てきた。いくら自分の魔眼で悪人だと分かっても出来なかった場面はいくらでもある。バルサ伯爵も一真が来る前から追放してたろうし、過去はどうでもいいが一真が現れた時に使うと清と濁も感じない事も。
「話は変わりますが、現在この国の王家には男の継承者がいません。このままいけば、私が女王となり王配として夫を迎え、生まれた子へと王位を繋いでいく。と言うのが普通です、しかし私は好きでもない相手と結婚はしたくありません」
『話には聞いてたが事実だとは、ベルファスト王家の気質、王家の者、特に男性には恋に一途が多いと』
『盗聴器仕込んだから何を聞くかと思えばこういう事か。一夫多妻制が認められてるが、全ての妻を養える財力と甲斐性があればいいのだけど』
『トリストウィンもアルフレッドも一人の妻しか娶らず、特にトリストウィンは世継ぎを考えて側室の話もあったんだが頑なに受け付けられなかったんだと』
遡ってトリストウィンの父親、ユミナの祖父に当たる先代国王も一人の女性に生涯愛し続け、二人の息子しか子供はいなかった。先代も先々代もここ数代は綱渡りのような家系図らしい。
俺らにとってよくもまあ血が絶えずに千年以上も続いてると呆れてたが、最近だと男の子が生まれて来ないから王家
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