第1巻
国王暗殺未遂事件
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「他国からの刺客?」
「それなら分かりやすいが違う気がしてならない。我がベルファスト王国は三つの国に囲まれている。西にリーフリース皇国、東にメリシア山脈を挟んでレグルス帝国、南にガウの大河を挟んでミスミド王国だ。リーフリース皇国は長年の付き合いで友好関係がある。帝国とは二十年前の戦争以来、不可侵条約を結んでるが友好的とは言えない。またこの国を攻め込んでいても可笑しくない、そして南のミスミド王国が問題なのだ」
「ミスミドは二十年前の帝国と戦争中に新たに建国された新興国だと、ここの国王はミスミドと同盟を結んで帝国の牽制と新たな交易を生み出す事も。それに反対する貴族もいて、ミスミド王国が亜人ばかりの国で獣人の王が治めてる。それが気にくわぬ貴族ら、最も古い考えを持つ貴族らを相手するのは面倒だよな」
「うむ。ただ亜人が気にくわぬから国益になる事を邪魔にする貴族なのだ。亜人達は下等生物とされていて侮辱対象であった、卑しい野蛮な種族だとされてたが私らの父の代になると認識を改める法を制定してから今のような風習がなかった。この国の城下町だと獣人達も表と裏で考えが違う者らが結構多いのだ」
要するに差別と認識させて卑しい獣人の国と手を結ぶ事に疑問をし、攻め滅ぼして自国の属国にするべきだと言う考えを持つ貴族だからそれを邪魔にする国王は邪魔者だと感じたとか。
今回の黒幕も古い考えを持つ貴族の仕業だと考えればだが、わざわざ自国の王を殺してまで排除したいのか?もし亡くなれば王位継承者は一人娘のユミナ王女に移る、王女に自分の息子か一族に婿として迎えるよう仕向けたのかも。
「王家と繋がった事で権力による亜人排除を考えてる愚か者がいる訳か、もしもスゥを誘拐してそれで脅迫した相手はアルフレッドではなく国王になる。ミスミドと国交を結ぶなと言う警告、警備も厳重のはず・・・・ところで俺に何すればいいの?」
「兄上の毒を浄化してほしい、周りに王族がいるから神の力を使ってもらいたい」
異常状態回復魔法ではなく神の力とされる回復、アレを使うには太陽光を吸収しなければならないが最近使ってないから問題ない。城門を潜り抜け、跳ね橋を渡って王都に辿り着く。
城の中に入ると拠点D×Dにある家より小さいが、アルフレッドと共に長い階段を進むとシャンデリアはロウソクではなく光属性の魔法付与されてるのか。電気とかない世界だとだいたい光属性の魔法使ってるのが分かる。
「これはこれは公爵殿下、お久しぶりでございます」
「ッ!・・・・バルサ伯爵!」
「ご安心下さい。陛下の命を狙った輩は取り押さえましたぞ」
「何だと!?」
「ミスミド王国の大使です。陛下はワインを飲んでお倒れになりました。そのワインがミスミド王国の大使が贈ったワインだと判明した
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