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異世界は神皇帝と共に
第1巻
公爵家からの謝礼×対ソードレック子爵戦
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てた様子。

「その依頼を受けなければスゥは誘拐されていたか、殺されてたかもしれない。依頼者に感謝だ」

「襲撃者に心当たりはあるのか?」

「無い・・・・とも言えない。立場上、私の事を邪魔に思ってる貴族もいるだろう。娘を誘拐して脅して、私を意のままに操ろう・・・・と考えた輩かもしれん」

「父上、お待たせしたのじゃ」

貴族社会にも色々とあるのは知ってたが、この世界でも似たような事も起こるのだな。テラスにやってきたスゥ、フリルの付いたドレスと金髪に飾るカチューシャ。

「エレンとは話せたかい?」

「うむ。心配させてはいけないので、襲われた件は黙っておいたのじゃ」

「エレン?もしや貴方の妻ですか」

「そうなのだがすまない。娘の恩人なのに姿を現さず・・・・妻は目が見えないのだよ」

「目が見えないのでござるか?」

「五年前に病気でね・・・・一命は取り留めたが視力は失った」

八重が心苦しそうに尋ねたらそう言う事か、魔法での治療もやってみたが既にやってみたらしい。国中の治癒魔法の使い手に声を掛けたが結果はダメだった、怪我による肉体の修復は出来ても病気による後遺症までの効果は無い。

「お祖父様が生きておられたらのう・・・・」

「妻の父上・・・・スゥの祖父、私の義父は特別な魔法の使い手で身体の異常を取り除く事が出来たのだよ。今回スゥが旅に出たのも、義父の魔法を何とか解明し、習得できないかと考えてたのだよ」

「ちなみにその魔法って無属性では?確か【リカバリー】だった気が」

「何故その魔法名を知っているんだ!?」

「俺の力は死者蘇生や回復魔法に状態異常を無くす力を持っていると言えば分かると思うんだけど」

俺の力は何も回復だけではない、それが出来るのはプトレマイオス神国の大公しか出来ない事を思い出した公爵。ベッドに腰掛ける貴婦人はスゥに似てたが、母親なのだから当たり前か。

「あら、お客様ですか?」

「初めまして、織斑一真と申します」

「初めまして、貴方、この方は?」

「スゥが出会った大変世話になった御方で・・・・お前の話を聞いて目を診てくれるそうだ」

「目を?」

「母上、少し楽にして下され」

「今回はこれを使うか、先程太陽光取り込んで正解だったわ」

と言う事で赤龍帝の籠手に力を発動させて、譲渡を右手に行かせて手をかざす。更に皆にも見えるよう六対十二枚の金色の翼を展開、神の力を最大限使えるようにして発動。

光が目に流れて行き、光が消えるのと同時に翼も見えなくする。宙を彷徨っていた視線が落ち着いて行き、瞬きをしたかと思えば顔をスゥと公爵の方へ向ける。

「・・・・見える・・・・見えます。見えますわ、貴方!」

「エレン・・・
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