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永遠の謎
337部分:第二十二話 その日の訪れその八
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それは決まっていたのだ」
 ワーグナーは話す。
「だが、だ」
「だがですか」
「それは陛下にとってよくなかったのか」
 そうではないかとだ。彼は考えだしていた。
「陛下はローエングリンだな」
「はい、あの方はそう思われていますね」
「あの方は気付いておられないがな」
 ここでもだ。ワーグナーは王の本質の話をした。
「あの方はエルザ姫だからだ」
「だからこそですね」
「幸せな結末を迎えられないのではないか」
 こう言うのだった。
「この度の御婚礼もまた」
「エルザ姫とローエングリンが幸せになれないのと共に」
「あの方は忠実に歩まれているのだ」
「忠実にですか」
「ローエングリンのあらすじを」
 そのあらすじこそがだ。結末だというのだ。

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