第七章
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「どっちかだよ」
「だから騙されるんだな」
「権力者に媚びてその権力者や自分達に誹謗中傷しまくる奴がまともな記事書くか」
「誹謗中傷自体がまともか」
「だからな」
「夕刊キムの記事は信じられないしな」
山村は険しい顔で言った。
「何があっても」
「それじゃあ答えは出たな」
「ネットの連中は愛国者じゃない」
「じゃあ何か」
「騙されてることもわかってない馬鹿だ」
こう門倉に言った。
「あいつ等は、そして騙している奴等は屑だ」
まさにというのだ。
「正真正銘のな」
「その通りだな」
「ああ、何かネットで騒いでいる連中がはっきりわかった」
「何も知らないか何もわかっていない馬鹿が大勢いてな」
「それを煽っているとんでもない連中がいる」
そうした構図になっているというのだ。
「そういうことだ」
「本当にハーストと一緒だな」
「今日本で起こっていることはな」
新聞とインターネットの違いはある、しかしだった。
山村も門倉もわかった、今日本に起こっている事態はどういったものか。それでだった。
山村はラーメンを食いながら思った、よく行っている店でその味はわかっている。安定したいい味である。
麺のコシは確かで風味もいい、豚骨のスープもいいコクと味わいだ。チャーシューも分厚く濃厚な味わいがある。
しかし今はそのラーメンもだ、今はまともに味わえず思いそして言った。
「あの連中こそが危ないかもな」
「日本の周りや中よりもな」
門倉も応えた、彼もラーメンの味わいは今はあまり楽しめていない。
「ひょっとしたら」
「そうかも知れないな」
「連中がこれ以上馬鹿をするとな」
「どうなるか」
「考えるだけで嫌になるな」
「煽っている連中もいるしな」
その両方に厄介なものを感じずにはいられなかった、それでだった。
二人はラーメンを食べつつもネットで騒いでいる者達のことも煽っている者達のこともさらに話してだった、そのうえで。
山村は店を出た時に門倉に言った。
「俺はネットでブログかサイト立ち上げるか」
「連中のことをそこで書いていくか」
「それで何人見るかはわからないけれどな」
それでもと言うのだった。
「球界再編の時みたいな嫌なものは見たくないからな」
「だからか」
「ああ、煽られてる奴等のことも煽っている連中のこともな」
その両方をというのだ。
「言っていくな」
「頑張れよ、俺も同じことをするか」
「御前もか」
「ああした連中は嫌いだからな」
それでと言うのだった、そうした話をして今は会社に仕事に戻った。そうして二人共家に帰るとブログを立ち上げて書きはじめた。彼等が訴えたいことを。
騙される者 完
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