第一章
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の罠にですか」
「鳥がこれでもかと入っている、しかしな」
「僕の罠にはですか」
「鹿なぞいるものか」
捕まってはいないというのだ。
「そんなことがあるか、幾ら御前が凄い猟師でもな」
それこそ猟に出れば必ず捕まえてきているがだ。
「捕まえられるものか」
「それでも妻と義母さんに言われてますから」
「やれやれだな、女の言うことがそんなに大事か」
「ですから人の話を聞かないと」
「聞いて失敗したらどうするんだ」
「聞かなくて失敗する方がずっと多いですよ」
人の意見は聞く、このことを大事にしようと言うカバヤンだった。だがそれでも義父は聞き入れないでだ。
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