第五章
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「旭日旗を掲げることは日本人の権利、いや」
「義務?」
「そうだろ」
「あなたも案外そうした考えなのね」
「悪いか?」
「悪くないけれどらしくないから」
その外見から見るとだ。
「そう思ったのよ」
「そうなんだな」
「ええ、それであなたはなのね」
「反対どころか賛成だぞ」
妻にあっさりと答えた。
「というか他の国の国旗にいちゃもんつけるな」
「それはそうね」
「そうだろ?そもそもはじまりはな」
この旭日旗反対運動のそれはというと。
「向こうのアホなサッカー選手が日本との試合の後で言いだしたんだろ」
「確かあれよね」
稲穂もこの話は知っていて言った。
「その時に日本人を馬鹿にする仕草をして」
「それが抗議受けてな」
「それでよね」
「言い逃れで言いだしたんだよ」
「それであっちの人達も言いだして」
「そうした話だよ、馬鹿なはじまりだよ」
周平は温厚で大人しい彼にしては怒って述べた。
「全くな」
「だからお義父さんお義母さんとなのね」
「ああ、耕平が言うのもな」
それもというのだ。
「いいことだろ」
「何か学校の先生が反対しそうだけれど」
「それはその先生が間違ってるんだよ」
その場合はというのだ。
「その場合はな」
「そうなるのね」
「ああ、だから三人が怒って主張してもな」
「あなたは止めないのね」
「旭日旗を掲げるのなら掲げればいいさ」
三人、特に耕平がそうしてもいいというのだ。
「俺は絶対に止めないからな」
「そうなのね」
「全く、何が戦犯旗だ」
周平はむしろあちらの主張に怒っていた、そのうえでの言葉だった。
「ふざけるのもいい加減にしろ」
「確かにおかしな主張だしね」
「そうだろ、ハーケンクロイツだの何だのってな」
「その前からあってね」
「ナチスと当時の日本は違うんだ」
周平はこうも言った。
「誇り高い帝国海軍、海自さんの旗だぞ」
「何かあなたもね」
夫の怒った主張を聞いて妻もわかった、それで言うのだった。
「お義母さんの息子ね」
「そうだろ、僕だってな」
「お義母さんに教育を受けたから」
「それでなの」
「ああ、海軍は凄いって思って尊敬しててな」
智美がそうである様にというのだ。
「こうしたことには怒るからな」
「そういうことね」
「そうだ、そしてな」
「耕平もお義母さんもなのね」
「親父もな」
彼等もというのだ。
「あれでいいんだよ」
「そういうことね」
「ああ、僕もネットで主張するぞ」
実は周平はブログをやっている、普段は日常を書いているがそこでというのだ。
「旭日旗反対運動に大反対だ」
「そうしてくのね」
「お袋や耕平みたいに街角でも言わないがな」
「旭日旗持って」
「旭
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