機動戦士ガンダム
2213話
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まず、最大の理由としては、フラナガン機関に現在所属するニュータイプを助け出し、確保する事だ。
これは、何も人道的な考えからというだけではない。
データを見る限り、既に何人かニュータイプ能力に覚醒している人物がいる以上、その者達を確保すれば、ルナ・ジオンにニュータイプが加わるという事になる。
また、胸糞悪い内容ではあるが、フラナガン機関にあるデータや実験器具の類はルナ・ジオンやシャドウミラーにとっても有益な存在なのは間違いない。
秘密裏に作った研究所であっても、シャドウミラーやルナ・ジオンにしてみれば見つけ出すのは難しくはないと、ジオン公国や連邦に対する脅しという意味もある。
それと、サイド6に対する脅しという意味もあるな。
フラナガン機関という研究所をサイド6に作ったという事は、間違いなくサイド6の中にもそれを知っていて協力している者がいる筈だ。
賄賂を貰ったのか、それともザビ家のシンパなのか、もしくは家族や恋人を人質にでも取られたのか……その理由は分からないが、それでもサイド6に中立だからといって好き勝手やるような真似をした場合、こちらも見ているだけではないというのを示すというのは大きい。
また、当然ジオン公国にとってもフラナガン機関は重要な施設だろうから、そこには護衛のMSがいる筈だった。
そして、俺が現在使っているイフリートは地上戦用のMSで、コロニーでの戦闘にも適している、
MSを相手にしての、模擬戦ではなく実戦。これをやる機会を向こうから用意してくれたのだから、それに乗らないという手段はないだろう。
後は……フラナガン機関の非人道的なやり方を公表すれば、ジオン公国にとって大きなダメージとなる。
出来ればジオン公国と連邦軍にはもう少し均衡を保っていて欲しかったのだが、こういう事をしてるとなると懲罰を加える意味もあって公表した方がいい。
これらの理由から、一石二鳥……いや、何鳥だ? それはちょっと分からないが、フラナガン機関を襲撃するというのは利益が多いのは確実だった。
「分かった。このフラナガン機関とやらの研究所を襲撃して、被験者となってる者達を助け出すようにセイラに要望しようと思う」
ぱぁっ、と。
俺の言葉を聞いたルリとラピスの2人が、嬉しそうな笑みを浮かべる。
この2人も、何気に感情表現が豊かになってきたよな。
「ありがとうございます」
「ありがと」
ルリとラピスの2人が、それぞれ俺に向かって礼を言ってくる。
「気にするな。フラナガン機関というのが気にくわないのは、俺も同じだしな。それに、フラナガン機関にいるニュータイプがこっちに協力してくれるのなら、それこそ願ってもない事だし」
今回フラナガン機関の襲撃という事を考えた中でも、最大の利点がそこ
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