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真ソードアート・オンライン もう一つの英雄譚
第一部
幕間の物語
流星と黒猫
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て行っちゃったよ。全く、やっぱりクラインはいいヤツなんだなって改めて分かったよ。

「圏内はクライン達に任せて俺たちは圏外で探してみよう」

アキトの言葉に従い、俺たちは圏外に出た。
転移門に触れて体が光に包まれる。

「ここが76層の圏外……」

見たところこれまでの層とはあまり変わりはないように見えた。
雰囲気が少し薄暗いが、とりあえずアキトに────

「ってアキト!?」

先程まで一緒に居たはずのアキトが居なかった。ちょっと勘弁してくれよ……。
俺はアキトを探しに辺りを歩き回る。ありがたい事にMobはそれ程多く無く、自分よりレベルが高くても特に苦もなく倒して奥に進んで行けた。
するとそこには目の前に大きな扉があった。

「ここか?」

俺は扉を開けて中を見渡してみる。中は何というか広い空間で、一番奥には何だか玉座のようなものがあった。

ん?玉座?

玉座の辺りから赤い瞳が二つ出てきた。
そしてそれの持ち主が玉座から飛び出して来た。

「こ、こいつは「イルファング・ザ・コボルドロード』……!?いや、もっとデカいぞ!」


《デトネイター・ザ・コボルドロード》


コボルドロードの斧が俺の真上から振り下ろされて来た。
俺は咄嗟にソードスキル《ヴォーパル・ストライク》を使い攻撃を回避する。

「危なかった。まさかこんな所にコボルドロードがでてくるなんてな……もしかして76層からはこれまでのフロアボスがMobとして出現するとかないよな?」

コボルドロードはゆっくりとこちらを振り向いてくる。どうやらやるしかないようだ。
俺は『クラレット』の刃先をコボルドロードに向けて構える。コボルドロードは咆哮を上げると、こちらに突っ込んで来た。
第1層のフロアボスより強力になっている分、早期決着を目指さないとマズい。俺はコボルドロードの攻撃を反らしながらちょこちょこと攻撃をしていく。

「とはいえ、そこらのMobなんかより断然強いな……当然だけど。やはり俺一人だけだと難しいか」

なんとかして脱出する方法を考えてみる。途中脱出は出来ないみたいだしなぁ。『ライト・コンダクター』が無いのがやはり大きいな。《無限槍》が無いとなると、こっちの出来ることはもう体術スキル《八極》ぐらいしかない。こいつ相手に《八極》でどこまで出来るか分からないけどやるしかないか……!
俺は『クラレット』を背中に戻すと、すぅ……と息を整える。準備は万端だ。

「行くぞ……!」

拳をコボルドロードにぶつける。倍速で動ける為、攻撃は容易く躱して行く。

「はぁあああ!!」

二撃目、三撃目と攻撃をクリティカルヒットで叩き込む。
早く!早く倒れろ!
四撃目で遂にコボルドロードのHPは半分を切った。
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