暁 〜小説投稿サイト〜
ツインズシーエム/Twins:CM 〜双子の物語〜
ツインレゾナンス
第13話 報告と謎と
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「推薦したのあなたでしょうに……」

 2人揃って2つ目の質問に突っ込む。表向きの表現は違えど、意味するのは自分が依頼を頼んでおいてそれか、という呆れ半分の言葉だった。

「いやぁこんなべっぴんさんを家に上がらせるんだ。心配くらいはする」

「そんなに心配ならソレーラさんがくればよくないですか? 俺たちが見るよりも教師が見た方がいいでしょうに」

「それが出来れば苦労せんよ。依頼の時や、教師が全員遅くなった時はどうするんだ?」

「いやまぁそれはそうですけども。俺らみたいに年頃の異性に任せるよりか全然マシでしょうよ。社会的な立場もありますし」

 どちらも道理なために平行線をたどり始める、エースとパードレの議論。エースは『異性がひとつ屋根の下で生活している』ということの問題点から、パードレは『教師の負担と護衛できる時間』という問題点から話しており、そもそもの切り口が違うために終息の兆しが見えない。

 しかしながら、情報量の違いと思考の至る範囲が同等でなければ着眼点が違っても噛み合ってしまうのが、長丁場になりそうな雰囲気を出していたこの議論の、あっけない終息理由であった。

「なら復習授業をここで1つしよう。いいか、お前らに任せている意味をよーく考えてみろ。犯人はほぼ間違いなくこの学校の関係者で、可能性が一番高いのは生徒だと俺は最初に言った。これは覚えているな?」

「覚えてますよ。依頼を受ける前、最初に忠告を受けた時に言ってましたね」

「そうだな。だが、俺はそのほかの可能性がないと考えたわけじゃない。あくまでも可能性が高いというだけの話だ。で、仮に俺の予想通り生徒だったら、寮にいれば危険が高まる。もし教師なら面倒を見させて2人だけになった時に危険だ。その他の関係者だとしてもこれは同じ。となると、今のとこ潔白を俺が証明できるお前らしか選択肢がない。要は消去法だ」

「最後の答えまでにだいぶ回り道しましたね」

 結局のところ、代替がききそうできかなかったためにこうなった、という事実。昨日のやる気を返せと、2人は少し落胆しながら思う。

 とはいえ、任された以上はいかなる理由があろうとも依頼を放り出すことは出来ない。保護対象が赤の他人であってもそうなのだから、見知った人ならば余計に投げられない。

「この依頼は、とりあえず2週間が一旦リミットとなる。一番はその間に捕まえることが出来ればベストだが、捕まらない場合その後どうなるかはテレノさんと話し合って決める予定だ」

「2週間守り抜きながら、犯人を探せ、と?」

「そういうことだな。とりあえず守り抜いてくれることが最優先だ。人命優先ということで頼む。捕まえるのはその次でいい。見つけて相手が分かれば俺たちでもなんとかなる」

 言い換えれば、危
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