機動戦士ガンダム
2211話
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「あははは。全く、シャドウミラーのアクセルともあろうものが、ツィマッド社の考えも分からないのかい?」
「ツィマッド社の考え?」
「そうさね。ツィマッド社にしてみれば、ヅダの一件はどうしても拭い去りたい過去だ。だが、ジオン軍の現状では改めてヅダを改修……なんて真似をする余裕はない。特に突撃機動軍が大きな被害を受けたのは、大きかっただろうからね」
そう告げるシーマの言葉には、俺をからかうような色がある。
いやまぁ、俺が突撃機動軍の本拠地たるグラナダを攻めた事が、ジオン軍にとって大きな……大きすぎる損害だったのは間違いない。
一応資源を安く売るという形で補償のような事はしてるが、それで全てが片付く訳でもないだろう。
「で、だ。そんな中でルナ・ジオンがヅダの開発チームを引き取りたいと言ってきて、実際にそれを引き取ってくれた。それも、ヅダを主力量産機という扱いにするって確約と共にね」
「いや、別に確約はしたつもりはないんだが。そもそも、ルナ・ジオンの戦力なんだし」
この世界独自の技術で開発された、ヅダという機体に興味を持っているのは事実だ。
だが、それをルナ・ジオンに使わせるといった事を強制するつもりはない。
ジン、シグー、ストライクダガー……それ以外にもリーオーやグーン、ゾノ、キャンサー、パイシース、バクゥ、ザウート、トラゴス。
現在ルナ・ジオンにおいてはそれらの機種が使われている。
それを知った上で、ヅダを主力量産機にしろとは……とてもではないが、言えない。
勿論、改修されたヅダの性能がそこまで高いのであれば話は別だが。
アプサラスにしても、この世界の技術だからこそ、あそこまで優遇してるのは間違いないし。
「その辺は気にしなくてもいいだろう。まだヅダの改修は完全に完了している訳ではないが、儂の見たところ宇宙でならばザクよりも圧倒的に性能が高い。……どうやら、ドムの技術もヅダには流用されているらしい」
ラルのその言葉に、同じ事を知ってるのだろう他の者達も何人かが頷いていた。
なるほど。まぁ、袂を分かったとはいえ、こうして連絡を取り合ってるんだ。ツィマッド社の同僚という事で、技術についてやり取りをしていてもおかしくはないか。
……ただ、そうなると、ヅダの開発チームはクレイドルでジオニック社やMIP社、連邦の技術者達と話し合って入手した技術をツィマッド社本社に流している可能性もあるのか?
ああ、いや。でもそれだとドムとかはもっと高性能になっていてもおかしくないだろうし……そうなると、流されている技術はある程度の者だけって可能性もあるか。
「ともあれ、それでプレゼントというのは?」
「うむ。アクセルはグフというMSを知ってるか? ジオニック社がザクをベースにして地上用MSと
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