第55話 ロランスの実力
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side:フィー
「なるほど、そんな事があったんですね」
「うん、まさかカノーネ大尉が魔獣を操ってくるとは思ってもいなかったわ」
わたし達は現在、先を進んでいたエステル達と合流して新たな拠点を作っている所だ。ジークが教えてくれた先に向かうと、そこには傷ついたエステル達と気絶したカノーネ大尉がいた。
詳しく事情を聴いているんだけどどうやら敵は魔獣……いや古代の人形兵器を操る術を得たらしく思わぬ苦戦をさせられたようだ。
「あ痛たた……クローゼ、もうちょっと優しくお願い」
「あ、ごめんなさい!」
クローゼに治療してもらったエステルは、治療の痛みで涙目になりながらクローゼにもう少し優しくしてほしいとお願いしていた。
「しかしヨシュアさんやアガットさんもそこそこ傷ついていますね」
「うん。敵の攻撃も激しくなってね、地の利も向こうにあるらしく待ち伏せも何回かされたんだ」
わたし達は初めてここに来たけど、リシャール大佐達は前からここに出入りしているから向こうの方が地形を把握している、だから不意打ちなどに警戒しないといけない。
それに人形兵器は人間じゃないから疲れもしないがこっちは生身なので当然疲れは出てくる、ベテランの遊撃士であるアガットやシェラザードも息を荒くしていた。
「とにかくエステルさん達は休息を取ってください、ここから先は俺達が探索に入ります」
「でも……」
「この後にリシャール大佐やロランス少尉とも戦わなくてはならないかもしれません、体力を消耗した状態で勝てるような相手ではないという事は実際に対峙したエステルさんがよく分かるでしょう?」
エステルが焦る気持ちは分からなくもない、わたしも猟兵になった時は一人で何とかしようとしていたことが合ったからだ。
でも無茶して得られる成果なんてたかが知れているしそういう人は大概早死にする、休めるときに休むのが一流の戦士だって団長も言っていたしね。
「分かった、でも無茶はしちゃ駄目なんだからね」
「了解です」
話が纏まったのでわたしとリィンは、ラウラとオリビエを連れて先に進む事にした。
その際にアガットが「素人が出しゃばるんじゃねえ、俺も行くぞ」といってわたし達についていこうとしたが彼もけっこう傷ついていたのでティータに止められていた。
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――――――
―――
「はぁぁ!」
リィンの太刀が斧を持った魔獣を一刀両断した、魔獣は左右に分かれると爆発して消滅する。
「ん、いっちょあがり」
わたし達の周りに魔獣の残骸が散らばっており、これは全てわたし達が倒してきた魔獣達だ。
「しかし大分奥まで来たけ
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