第55話 ロランスの実力
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様子を見て知られたくない事だと理解したし、リィンはあれから一度もあの力を使わなかったのでわたしは何も聞かなかった。
【奪エ、アノ男ノ剣ヲ奪エ。アレハ強大ナ力ヲ秘メタ理ノ外側ノ武器……アノ男ヲ殺シテアレヲ奪エ!】
「頭の中で喋るな……うっとおしい!」
リィンは頭を抑えながら苦しそうに何かに抵抗していた。どうしたの、リィン?喋るなって……リィンは何と会話しているの?
「何をしているのかは分からないが、隠している手があるのなら使ったらどうだ?少しは勝てる可能性が上がるかも知れないぞ」
ロランスは攻撃もせずに挑発するように人差し指をクイクイッとリィンに向けて曲げる、まるで何かを待っているようにも見えた。
「ぐうう……うぉぉぉぉ!!」
必死で何かに抵抗していたリィン、だが限界が来てしまったのか黒い闘氣がリィンの全身からあふれ出てきた。するとリィンの髪が白く染まり目が真っ赤に染まり別人のようになってしまった。
「リィン……!」
私はリィンに声をかけるが彼はそれを無視してロランスに向かっていく。
「死ね!」
先ほどとは比べ物にならない速度で太刀を振るうリィン、ロランスはそれを見て初めてまともな回避をする。
「滅・紅葉斬り」
リィンの黒い闘氣を纏った太刀で紅葉切りを放つ、さっきは防がれたその一撃がロランスの腕を切り裂いて血を流した。
「滅・孤影斬」
黒い闘氣を纏った斬撃がロランスに向かっていく、リィンが孤影斬を使う所はよく見るがあんな大きな斬撃は見た事が無い。
「なるほど、これが教授の言っていた力か……」
ロランスが何かを呟くが、わたしには聞こえなかった。黒い斬撃をかわしたロランスは四体の分け見を生み出してリィンに攻撃を仕掛けた。
「裏疾風」
リィンは疾風を超える速度でロランス達を斬っていき、とどめに孤影斬を放ちまとめて吹き飛ばした。
(あれはアリオスの『裏疾風』!?)
リィンが使った技は風の剣聖と呼ばれるアリオス・マクレインが得意とする技の一つだった。
「シルバーソーン」
リィンの攻撃を逃れた本物のロランスは、幻影で出来た剣をリィンの周囲に出現させてリィンを取り囲んだ。そのまま電撃が流れようとするがリィンは太刀を上段に構えると黒い炎を太刀に纏わせた。
「滅・業炎撃!」
そしてそれを地面に向けて叩きつけると黒い爆炎が生まれ、それは瞬く間に幻影の剣を焼きつくしていく。
「黒焔ノ太刀!!」
そして黒い炎を纏った太刀でロランスに連続して斬りかかっていく、それに対してロランスも剣を
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