第55話 ロランスの実力
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…!?)
背後に現れたロランスの一撃をラウラは何とか凌いだ、だがその背中からまたしても血が噴き出していた。
「孤影斬!」
そこに体制を立て直したリィンの放った斬撃がロランスに襲い掛かる。ロランスはその一撃を大剣を振るい四散させた。
「今だ!」
リィンの作った隙を使い、ラウラが跳躍する。そしてロランス目掛けて大剣を叩きつけた。
「鉄砕刃!」
ラウラの一撃を片手で持った大剣で受け止めるロランス、地面にヒビを入れるほどの一撃を受けたロランスだが相も変わらず涼しげな様子でそれを防ぐ姿に最早驚きはなかった。
でも動きが止まった今がチャンスだね。
「クロックダウン!」
わたしはアーツを発動してロランスの足元に時の結界を生み出して動きを制限する。ラウラも喰らってしまったが彼女は足止め役でトドメはわたし達が刺す。
「リィン!」
「ああ、決めるぞ!」
リィンとわたしはクラフト『疾風』と『スカッドリッパー』でロランスに攻撃を仕掛けた。だがロランスは焦る様子も見せずにラウラの大剣を弾く。
「鬼炎斬」
ロランスの放った一撃はわたし、リィン、ラウラを纏めて吹き飛ばした。激しい痛みが身体中を襲い意識が朦朧とする。
(そんな、たった一撃で……)
一撃で戦闘不能の一歩前まで追い込まれたことに、わたしはロランスとの実力の差に震えが生まれた。
(リィン、ラウラ、オリビエは無事なの……?)
薄れ行く意識を何とか保ちながら顔を上げて二人の様子を見る。ラウラは壁にもたれるように寄りかかっており、オリビエも倒れているが生きているようだ。でも二人ともダメージが大きくてわたし同様に動けないみたい。
(ラウラとオリビエは無事みたい、良かった……じゃあリィンは?)
今度はリィンの様子を確認してみる、視線の先にいたリィンは太刀を支えにして何とか立っている状態だった。でも何か様子がおかしい。
「ぐっ、ううう……」
リィンの体から黒い闘氣が溢れていた、あれは『ウォークライ』?確か一流の猟兵は黒い闘氣を出すって聞いたけどリィンがそれを使えるとは聞いたことは無い。
(まさかあの時の……!)
わたしはかつてリィンを失ってしまった時の記憶を思い出した。D∴G教団の奴らが襲ってきてリィンを攫って行った思い出すのも嫌な記憶、その中にリィンが謎の力を使っていたことを思い出した。
(あの力を使おうとしているの?)
あの時見たあの力はリィンに強大な力を与えていた、あの時の力が何だったのか知りたいとは思っていたがリィンは教えてくれなかった。
わたしは彼の
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