第55話 ロランスの実力
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。鍛え上げた技、それこそが俺の全て……見せてやろう、その一部を!」
ロランスはそう言うと、まるで分け身が消えたように姿を消してしまった。
「どこに……ッ!?」
わたしはロランスの姿を探そうと視線を動かす、だが背後から濃厚な殺気を感じ振り返るとリィンが必至の形相でロランスの一撃からわたしを守っている光景が映った。
「リィン!」
リィンの肩からは血が出ていた、恐らく彼も本当にギリギリのところで攻撃を凌いたんだと思う。
ラウラとオリビエもいつの間にか攻撃を放っていたロランスに、ようやく気が付いて驚いた表情を浮かべていた。
「ぐっ、うぉぉぉぉ!!」
肩から血を流しつつもリィンは後退せずにロレンスに蹴りを放つ、だがロランスは足に装備していた投げナイフを取り出すとリィンの足に突き刺した。
「っ!?」
「いい反応だ、だがまだ自分の力を使いこなせていないようだな」
ロランスはリィンの顔目掛けて拳を叩きつけた。リィンは大きく後退するが何とか踏みとどまりロランスに攻撃を仕掛けようと顔を上げる、そこにロランスの足が迫っているのが彼の目に映っていた。
「がぁぁぁ!?」
顔を踏みつけられて地面に横たわるリィン、そしてロランスが大剣を振り下ろそうとした。
「リィンを離せ!」
わたしは飛び上がって上空からロランスに斬りかかった、ロランスはそれを大剣で受け止めて防御する。
「このっ!」
わたしは双銃剣を滑らすように動かしてロランスの前に落ちる、そして奴の顔が出ている口元目掛けて銃弾を放つがロランスはそれをかわして私を蹴り飛ばした。
「がはっ!」
「フィー君!今援護するよ!」
「遅い、零ストーム!」
オリビエがアーツを放とうとするが、ロランスの繰り出した竜巻に触れるとアーツが解除されてしまった。
そしてオリビエ自身も竜巻に吹き飛ばされて体制を崩す、そこに銀色の剣がオリビエを囲むように現れて強力な電撃を放った。
「シルバーソーン」
「ぐわぁぁぁ!?」
電撃に身を焼かれるオリビエ、堪らず膝をついてしまった。ロランスはオリビエ目掛けて斬撃を放つがそれをラウラが防いだ。
「これ以上はやらせん!」
果敢に叫ぶラウラだが、剣を持つ手が震えているのが目で見て分かった。
(この者は強い、恐らく父上と同等の実力者だ。でも戦って勝てないと頭よりも体が先に気づいてしまうとは……こんなことは初めてだ)
ロランスの姿が消えるとラウラの横に現れて剣を振るう、ラウラはその一撃を大剣で受けるがその瞬間に彼女の脇腹から血が吹き出た。
(防ぎきれない…
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