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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第55話 ロランスの実力
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た武器をここで使う事にした。手を抜いて勝てる相手じゃないし幸いにもここにはわたしとリィンを猟兵と知る人物しかいない、だから全力で向かう。


「この先にリシャール大佐はいる、だがそこに向かいたいのならお前達の力を示してみろ」


 ロランス少尉は全身から闘氣を出して戦闘態勢に入る、その圧倒的な闘氣にわたし達は身震いをしてしまった。


「なんという闘氣だ、アリーナで見た時とは桁違いだ!」
「やはりあの時は加減をしていたのか。いや、今もまだ全力ではない……!」


 前に見た時とは比べ物にならない程の威圧感にわたし達は、今まで体験してきたどんな死闘も超える事になろうである相手に意を決して向かっていった。


「行くぞ!!」


 まず最初にロランス少尉に向かっていったのはリィンだった。彼は居合の構えを取り一瞬でロランス少尉……いやロランスとの距離を詰める。


「紅葉斬り!」


 すれ違いざまに怒涛の斬撃をロランスに放つリィン、だがロランスはそれを涼しい表情で受け流した。


「はぁぁぁ!洸翼陣!!」


 ラウラの体から黄金の闘氣が溢れ彼女の身体能力が大きく上昇する、そして大剣を構えてロランスに斬りかかる。
 それに対しロランスは真っ向でラウラと対峙した、大剣と大剣がぶつかり激しい金属音が鳴り響いた。


「ほう、その年で大した練度だ」
「そなた程の実力者にそう言って貰えるとは光栄だ……!」


 ラウラはそう言うがロランスと違い表情に一切の余裕はなかった。激しく切り結ぶ二人の間にわたしが割って入った。


「ラウラ、下がって!クリアランス!」


 ラウラを飛び越えて上空から銃弾の嵐をお見舞いする。ロランスはその場から動かずに大剣を使って銃弾を弾いていた。
 でもこれでいい、この技はあくまでも気をこちらに向けるための誘導だ。本命は……


「業炎撃!」


 ロランスの背後から気配を消して接近したリィンは、炎を纏った太刀を大上段から勢いよく振り下ろした。
 灼熱の炎と斬撃がロランスを襲うが、彼はそれに気にもせずにリィンに攻撃を放った。


「はあぁぁっ!」


 横なぎに振るわれた一撃をリィンは身を低くしてかわす、そしてロランスの足に目掛けて太刀を振るう。
 ロランスはそれを上空に跳んでかわすが彼のいた地面から大地の力で生み出された槍が飛び出てロランスに襲い掛かる、オリビエの放ったアーツ『アースランス』だ。


「いい連携だ」


 ロランスは槍を大剣で粉々に砕き、何事も無く地面に着地した。


「やはり強いな……」
「ああ、こっちはかなり本気でやっているのに、ああまでも涼しい表情で攻撃を受け流されるのは精神的にもキ
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