第七十六話 ローマに行ってその十一
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「どちらの島でも飲まないのだろう」
「そうなんだな」
「それで代用コーヒーに話を戻すが」
「ああ、あれか」
「本当に麦茶の味だな」
「そうだよ、だから冷やしたらな」
そうして飲むと、というのだ。
「アイスコーヒーかっていうと」
「冷やし麦茶か」
「そっちなんだよ」
「成程な」
「だから美味いぜ」
「そうか」
「あっちじゃコーヒーより評価は低いけれどな」
代用と言われるだけはあることだろうか、二人が今いる彼等の本来の世界でも東ドイツで飲まれていたが評判はよくない。
「それでもな」
「美味いか」
「ああ、熱いままより冷やした方がな」
「熱いとホット麦茶か」
「飲みたいか?」
「いや、別にな」
これといってとだ、英雄は久志に無表情に返した。
「いい」
「やっぱりそうだよな」
「麦茶は冷やしたものが一番美味い」
「そうだよな」
「抹茶は熱い方がいい」
こちらのお茶はそうだというのだ。
「俺としてはな」
「冷やしたらグリーンティーだな」
「砂糖を入れているな」
「あれ甘いよな」
「驚く位にな」
「甘い抹茶はな」
どうもと言う久志だった。
「確かに好みが分かれるな」
「どうしてもそうなるな」
「ああ、それでやっぱり麦茶はな」
「冷やした方がいい」
「そのことは御前に同意だな」
久志は英雄に真顔で返した。
「珍しくな」
「そうだな、麦茶についてはな」
「それでそっちの世界の麦茶は氷を入れないでか」
「普通に冷やしてだ」
そうしてというのだ。
「飲んでいる、よくある飲み方は麦茶を入れた容器に氷の術をかけてだ」
「ああ、氷を入れるんじゃなくて氷の中に入れてか」
「冷やす」
「そうしてるんだな」
「これなら一気にだ」
まさにそうなってというのだ。
「冷える」
「冷凍技術そのままか」
「それを使ってだ」
「冷やして飲んでるか」
「そうだ」
「成程な、じゃあ今からその麦茶を飲みながらな」
こちらの世界のそれをとだ、久志は英雄にあらためて話した。
「御前の話聞かせてもらうな」
「それではな」
英雄も応えた、こうして二人はまずは喫茶コーナーに移った。そしてそこで二人共麦茶を飲みながらだった。
共に飲みはじめた、久志は一口飲んで笑顔で言った。
「いいな」
「美味いか」
「ああ」
英雄にもこう返した。
「やっぱりな」
「そうか、じゃあ俺もな」
英雄もそのペットボトルの麦茶を一口飲んだ、そして彼もこう言った。
「美味い」
「そうだよな」
「こうした暑い日は麦茶だ」
「夏の友達だな」
「日本のな。ではな」
「ああ、今からだな」
「話す」
久志にあらためて話した。
「今からな」
「頼むぜ、そっちもだったな」
「
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