猫娘と強化合宿編
NO.075 肝試しと開闢行動隊
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三日目の強化合宿。
それもなんとか乗り越えて一同は一息ついていた。
本日の全員で作る料理は肉じゃがである。
そんな中で爆豪は無言で野菜を捌いている。
なにやら昨日から近寄りがたい雰囲気であった爆豪に、空気を読んでかあまり話しかける人は少なかった。
事情を知っている麗日・飯田・轟も気を見計らっているがどうにもうまくいかない。
「そ、その……かっちゃん」
だが出久だけは勇気を振り絞って率先して爆豪の隣にまな板を持って行って野菜を切り出していた。
「…………デク、なんだ?」
「その、昨日の件なんだけど……」
「…………」
そう切り出したはいいモノの爆豪はさらに鋭い表情になって野菜を切る速度を上げだした。
恐らくさっさと野菜を全部捌いてこの場から立ち去ろうとしているのだろう。
「聞いて、かっちゃん!」
それを出久も感じてか大声を張り上げる。
そしてそれを見ていた事情を知っている三人は固唾を飲んで見守っていた。
「ぼ、僕はかっちゃんの事……嫌っていないから! 洸汰君との件もきっとなんとかするから……だから!」
「…………分かったよ」
消え入りそうな声で爆豪はそう答えて野菜を切り終えたのか調理班に渡してその場を立ち去って行った。
そんな爆豪を出久はただ見送ることしかできなかったが。
「デクちゃん! その、なんと言えばいいか分からないけど、爆豪君とも話ができてよかったね。爆豪君もなんとか返事はしてくれてたし……」
「うん……」
「元気を出したまえ。いつもの元気がいい緑谷君の方がいいと俺は思うぞ」
お茶子と飯田がそう言って出久を慰めていた。
一方で轟は事情を知らない面々に対して説明をしていた。
「おい轟。緑谷と爆豪、なんか喧嘩でもしたのか……?」
「喧嘩っていうには微妙だけどな……まぁ、時間が解決してくれるだろうな……」
「まあ……それは大変ですわ。わたくしも後で緑谷さんに事情を聞いてみますわ」
「頼む」
そう言って轟も爆豪が歩いて行った方へと視線を向けて、
「(爆豪……あんまり緑谷に心配をかけんなよ……)」
と、思っていた。
まぁ、そんないざこざがあったが食事時には爆豪もいつの間にか帰ってきていたので一同はなんとか安心はしていたのだが、他の問題もあった。
「洸汰君……またいない。あそこにいるのかな……?」
食事時に洸汰の姿がなかったために出久は心配をしていた。
少し時間が経過して、食事も終わり、後片付けも終わったために、一同は広場に集合していた。
理由はというと……、
「お腹も膨れたし、洗い物も終わった。後は……」
「肝を試す時間だー!!」
芦戸が嬉しそうにそう叫んだ。
少し時間を遡
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