暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
「いってきます」〜Happy day〜
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ちいち目くじら立てないの。ヴィータの頭をナデナデする。そっとナデナデ♪ 優しくナデナデ♪
「くぅぅぅ・・・。記念に今日だけ許してやる」
あはは、偉い偉い。元気でねヴィータ。
「ザフィーラも今までありがとね」
「ああ。我もお前には本当に感謝している」
狼形態のザフィーラの頭を撫でる。フサフサだ。小さい頃に何回か乗せてもらったっけ。
「アルフ。これからはフェイトだけじゃなくてルシルもお願いね」
「あいよ。任せておきな。だからシャル、安心して還っておくれよ」
「ありがとう」
小さい子供形態のアルフを抱きしめる。温かい。
「ヴィヴィオも元気でね」
「シャルさんも。・・・シャルさん・・・!」
「おう? よしよし。なのはママ達の言うこと聞いて、素敵な女の子になるんだよ」
腰に抱きついてきたヴィヴィオを、私もしゃがみ込んで抱きしめる。うわぁ、やっぱり柔らかいなぁ、ヴィヴィオは。
「ルシル」
「ん? どうしたフェイト?」
ヴィヴィオの抱き心地にうっとりしてると、フェイトが小さな箱を持ってルシルに歩み寄る。あの箱はルシルの誕生日プレゼントかな。
「お守りという事で、よかったらはめて」
「・・・指環? ああ、ありがとう、フェイト。待っているよ」
「うん。待ってて。必ず迎えに行くから」
えー、あそこの場所だけ熱いです。物凄き勢いであの場所だけ温度が急上昇です。
「じゃあシャル。そろそろ・・・」
「あ、うん・・・」
食堂からロビーに向かう。無言のままロビーに着いて・・・
「・・・それじゃあ行くよ。・・・バイバイ」
なのは達に手を振る。サヨナラは言わない。言いたくない。だからバイバイだ。
「シャルちゃん」
なのはに呼びとめられた。
「いってらっしゃい、シャルちゃん」
「あ」
なのはに続いて、みんなも一斉に「いってらっしゃい」と言ってくれた。もう、ただいま、って返せない私。それなのに、いってらっしゃい、って。
「・・・いってきます!!」
「いってきます!」
今の私が出来る最高の笑みで言う。
「さぁ行こうか、シャル」
「うん!」
外に出て、これで最後になるミッドチルダの空気を吸う。いってきます。うん、良い言葉だ。
「さてと、君の力を使わせてもらうぞ、マリア」
「はい。ルシリオン様」
少し離れた木陰から、桃色の外套を纏った5th・テスタメントのマリアが姿を現した。
「お願いね、マリア」
「はい♪」
そうして、私たちはミッドチルダから旅立った。
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