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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
遥かに遠き刻の物語 〜ANSUR〜 Z
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イム。戦死。

堕天使戦争第八戦。
ここ最近姿を現さなかった“A.M.T.I.S.”大隊、それらを率いるシュヴァリエルによるミッドガルド侵略。残る“アンスール”の過去ルシリオン、シエル、シェフィリス、カノンが救援へと向かう。その通り道として大戦終結の地ヴィーグリーズへと赴いた。そこで待ち構えていたのは少数精鋭部隊ブリュンヒルデ隊。

『・・・ここが、英雄アンスールの終焉の地となる』

ずっと黙って見ていたルシリオンが口を開く。それを聞いたなのは達は涙に濡れた顔で、ルシリオンを見た。家族であった“ヴァルキリー”と戦い、そして死んでいく“アンスール”。これ以上の悲劇は知らないと言わんばかりに、彼女たちは泣いていた。

「くそ・・・! ガーデンベルグとリアンシェルトとバンヘルドは私が引き受ける! シエル、シェフィ、カノンは、グランフェリアとレーゼフェアとフィヨルツェンを頼む!」

過去ルシリオンが指示を出す。そして始まる“アンスール”最期の戦い。もう言葉は必要ない。完全に暴走したブリュンヒルデ隊に、人の言葉は理解できなかった。

「第三級断罪執行権限解凍・・・!」

“界律”からの能力制限によって必要となった魔力炉(システム)リミッター術式を過去ルシリオンは解凍。幼少の頃に組んだ天使の名を冠する中級術式で、“エグリゴリ”3体を同時に相手する。その3体は、現状の過去ルシリオン以上の魔力を扱える格上の実力者。過去ルシリオンは得意の空戦に持ち込んで何とか持ちこたえる。

――殲滅せよ(コード)汝の軍勢(カマエル)――

なのはの集束砲以上の魔力で構築された1本1本の槍、計500が3体に迫る。が、その3体は避けることなく突貫、大したダメージを受けずに過去ルシリオンへと向かう。空戦である以上、過去ルシリオンと3体の拮抗が崩れない。先に拮抗が崩れたのは、シエル達の方だった。ミッドガルドにいるはずのシュヴァリエルからの奇襲。彼の神器・“極剣メネス”が、カノンとフィヨルツェンの砲撃戦の最中、カノンを背後から貫いた。

――アンスール殲滅姫カノン・ヴェルトール・アールヴヘイム。戦死。

3対7。圧倒的に不利となった“アンスール”。一時撤退の指示を出す過去ルシリオンだったが、それが許されるような戦況ではなかった。過去ルシリオンが殿(しんがり)としてシエルとシェフィリスを庇い、“エグリゴリ”7体と戦うが、リアンシェルトの真技・“極寒薔薇園ロドン・パラディソス”が発動。シエルとシェフィリスの足下に拡がる氷で出来た薔薇の大庭園。
その無数の薔薇が一気に砕け、氷の薔薇の花弁が舞い散り、シエルとシェフィリスの足を斬り、凍結させる。身動きが取れなくなった2人に、フィヨルツェンの矢型砲撃と、バンヘルドの炎熱砲撃が迫る。

「おおおおおお
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