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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
遥かに遠き刻の物語 〜ANSUR〜 V
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「往くぞ! まずはビフレストを落とし、アースガルドを攻め落とす!!」

この大軍勢の指揮官であろう男が、拡声魔術で全隊の士気を上げ始めた。地鳴りが起こるほどの「おおおおおお!!」という雄叫びに、この場の全員が耳を塞ぐ。

『ここから先は、スバル達には残酷そうだ。君たちだけでも帰るか?』

ここから先の出来事は、スバル達には刺激が強過ぎると判断したルシリオン。だが、スバル達は残ることにした。最後まで見たかった。ルシリオンという男の生涯を。ルシリオンはそんな彼女たちに『辛くなったらいつでも言うように』と優しく声を掛けた。そして、この戦場に遥かに遠き時代の英雄“アンスール”がその姿を現し、ヨツンヘイム連合軍をなぎ倒していった。

「食らえぇぇぇぇぇぇっ!!」

――圧戒(ルイン・トリガー)――

シエルは自慢の重力操作魔術で連合兵を空高くまで殴り飛ばし、そこに追撃をかける。重力を操作し、空まで吹っ飛ばした連合兵に9倍の重力をかけ、地面に叩き付けていった。

『シエル。支援攻撃、行きます・・・!』

『いつでもいいよ、カノン!』

近距離の拳帝シエルと遠距離の殲滅姫カノンのコンビ、“戦場の妖精フロントフェアリー”の連携が今始まる。

――殲滅爆撃(ルフト・アングリフ)――

戦場から遠く離れた丘で、カノンはルシリオンから授かった黄金の神器、“星填銃オルトリンデ”と“グリムゲルテ”を両手に、シエルの周囲に居る連合兵へと何千発という魔力弾を一斉に放つ。連合兵が空から降り注ぐ魔力弾に対処している間に、シエルがその小さな身体を活かして魔力弾の雨の隙間を縫うように駆ける。

「その目に刻めっ。フロントフェアリーの連携を・・・!」

――圧壊拳(フェアリー・バイト)――

隙だらけの連合兵のわき腹を、重力を纏わせた拳で殴打していくシエル。呻き声を上げながら吹っ飛んでいく連合兵。

「シエル、任務完了です。予定通り、次の戦場へ移動しよう」

「ん、了解♪」

無傷のシエルがその場から歩き去っていく。彼女の背後、そこには500人を超す連合兵が斃れていた。その光景に、なのは達は絶句するしかなかった。あまりに圧倒的な戦力差。シエルやカノンは、エリオやキャロと大して変わらない歳だというのに。
連合兵は決して弱くない。それはなのは達も、シグナム達も、リンディ達も判る。そう、連合兵の実力は、まさに今のなのはやフェイトといったS+魔導師並――いや、それ以上だ。だが、それを短時間で無傷で――カノンの支援射撃があるとはいえ、たった1人で全滅させたシエル。

『我が妹ながらに凄まじいよ・・・』

なのは達はここで知った。魔術師のランクというモノを。現代とは違い、当時はSSSランクを超えるランクがあり、アンスールや
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