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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
遥かに遠き刻の物語 〜ANSUR〜 V
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むかのような女神の笑み。繊細かつ病弱そうな雰囲気を持つそんな彼女、フノスに見惚れるなのは達。
「そんな畏まらないで! 私だってみんなの仲間なんだか――っ!?」
そう言って走り出そうとしたフノスは何もないところで盛大に転んだ。ドベシャッ!という擬音が目に見えるほどの見事な転びっぷりだった。
『そういう肩書を持つあの子だが、それは神がかり的なドジっ娘だった。正にドジ神さまに愛されし子、というわけだ』
「フノス!? ルシル! 今すぐ治癒魔術、コード・エイルをフノスに!」
転んで起き上がろうとしないフノスにいち早く駆け寄るのは、彼女の側に控えていた女性だった。すぐに過去ルシリオンへと指示を出し、「急ぎなさい!」と吼える少々過保護な女性。
『アレが風迅王イヴィリシリア・レアーナ・アースガルド。風嵐系最強の魔術師。義理の妹であるフノスには過保護すぎな愛情を注ぐ、私にとってもう1人の姉とも言える存在だ』
「だ、大丈夫。少し転んだだけだから。ルシルの魔術を使うまでもな・・・」
むくりと上半身を起こし、イヴィリシリアに大丈夫と告げるフノスの鼻から赤いものが滴り落ちた。
「あ、鼻血です」
「血ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」
フノスの手に付いた鼻血を見てイヴィリシリアがパニックを起こす。そのまま過去ルシリオンの襟首をわしっと掴んで揺らしまくる。
「早くフノスを治療しなさい!!」
「そ〜の〜ま〜え〜に〜は〜な〜し〜て〜〜〜〜・・・!」
全力で揺さぶられる過去ルシリオンの目が危なくなってきたところで、止めに入る他の“アンスール”メンバー。無駄な騒ぎを起こしつつ、日々大戦終結のために魔術の腕を磨いていく“アンスール”。そんな懐かしい光景を見ていたルシリオンの右手が再度振られる。それを合図とし、なのは達の視界に映る光景がまた変わる。
『ここは?』
『我々アンスールの初陣の戦場。ヨツンヘイム連合に組し世界グリュートナガルダル』
ユーノにそう答えるルシリオン。彼らの視線の先、一万は優に超す大軍勢がそこにはいた。
『ヨツンヘイム連合軍のほんの一部だ。その上連合主力の居ない、な。アースガルドへと繋がる唯一の道がある世界、ビフレストを攻めようとしているんだ』
魔道世界アースガルド全体には強固な障壁が張られている。それゆえにビフレストにあるアースガルドへと繋がる転移門を通らなければ、アースガルドに侵攻することは不可能だった。それを知るヨツンヘイム連合軍はついにこの日、ビフレストを陥落させようと動いた。
『確か、再誕神話にはこの戦いが書かれていましたね』
カリムがそう告げると、ルシリオンは微笑を浮かべて『勝敗は知っていますよね?』と返すと、カリムは『はい』と真剣な面持ちで答えた。
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