暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
機動戦士ガンダム
2209話
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商品をそのまま連邦軍やジオン公国に流すだけだと思われるもの。そうなれば、結局戦争が拡大するだけになるんじゃないかしら」

 長期的に見れば、サイド6という中立――表向きだけだが――の勢力との貿易は、ルナ・ジオンにとって利益になるのは間違いない。
 だが、貿易をして月から売った物資の類は、そのまま連邦やジオンに売られる事になるのが面白くない、と。

「そうだな。なら、サイド6に1度行ってみないか? それで何かが分かるという訳じゃないだろうけど、それでも何も知らない今の状況よりは判断材料が増えるんじゃないか?」
「それは……けど、クレイドルを長く空ける訳にはいかないわよ? ただでさえ、ルナ・ジオンはまだ建国したばかりなんだから」
「その辺は、政治家達に頑張って貰うとか?」

 こういう場合、一番心配なのは国の女王たるセイラがいない事により、留守を任せた政治家が好き勝手をしないかどうかという事だろう。
 ましてや、政治家の中には自分の利益の為であればどのような事でも平気で行うような奴もいるのだから。
 しかし……少なくても、この月において、ましてやルナ・ジオンの本拠地たるクレイドルにおいては、その辺の心配をする必要はない。
 何故なら、コバッタや量産型Wといった者達が妙な事をしないようにと見張っているのだから。
 そうである以上、政治家達が出来るのは、きちんと自分の出来る仕事をやるくらいしかない。
 ここで妙な真似をすれば、それこそ捕らえられて農場に放り込まれる。
 そして、豊かな食事に慣れた政治家にとっては、絶対に食べたくないだろうマブラヴ世界の合成食を強制的に食べさせられる事になるのだ。
 そういう意味で、セイラが留守の間に政治家が好き勝手やるというのは、考えなくてもいい。
 ……とはいえ、それはあくまでも政治家に問題がある場合であって、そうでない場合の問題……具体的には、一国のトップたるセイラでなければ決断出来ないような事態が起きた場合は、話が別だろうが。
 もっとも、そういう事態はそう簡単に起きはしない。
 それこそ、グラナダを貸している突撃機動軍がクレイドルに攻めてくるとか、もしくは連邦軍が月に向かって艦隊を派遣したとか、そういう事にでもならなければ、セイラの存在が至急必要になる……ということはない筈だった。
 その辺りの説明をすると、セイラはようやく本格的に俺の言葉に興味を持つ。
 ……実際にはサイド6を自分の目で直接見るというのもそうだが、セイラの気分転換も兼ねてるんだよな。
 一応魔法球には何度か連れていった事があるが、やはりこの場合は魔法球以外の場所にも連れ出した方がいいのは確実だった。
 本人は全く気がついていないのだろうが、俺と知り合ってサイド3でラルと会い、ルナ・ジオンを建国する為に忙しく動き回
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