第四十七話 合格発表その一
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第四十七話 合格発表
入試の試験が終わって暫くの間私は結果が気になっていました、それで詰所に行ってもその結果のことが気になっていました。この日は日曜日でたまたま詰所にお母さんが来ていたので会って話をしていました。
「合格していたらいいけれど」
「そういうことは言わないの」
すぐにこう返してきたお母さんでした。
「言っても仕方ないでしょ」
「結果は出て来るか」
「そう、充分勉強して試験を受けたのよね」
「ええ、そのつもりだけれど」
私なりにです。
「それじゃあっていうのね」
「もう後はね」
「結果を待つだけね」
「それだけじゃない」
こう私に言うのでした。
「合格したら進学、不合格ならね」
「それならそれでっていうのね」
「また受験すればいいし」
「他の道もあるから」
「そうよ」
だからだというのです。
「別に落ちてもね」
「落ち込まないでっていうのね」
「次のチャンスもあるし。専修科もあるじゃない」
「本部勤務も」
「どの道でもここに住ませてもらうのよね」
「ええ、そのお話もしてもらってるわよね」
他ならないお母さんにです、とはいってもお母さんが今おぢばに帰ってきている理由は信者さんの付き添いですが。
「お母さんにも」
「そうよ、それじゃあね」
「伏せ込みさせてもらうことに変わりはないから」
「落ちても落ち込まないでね」
「おぢばで伏せ込んでいきなさいっていうのね」
「その通りよ、確かに合格していたらいいけれど」
それに越したことはないというのです。
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