第七幕その一
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第七幕 グリンダに言われる前にも
一行はグリンダのお城に近付いていました、アンはその中でふとエリカに言いました。
「あんた猫の国を建国するのよね」
「その国の女王になるわ」
エリカはアンに胸を張って答えました。
「ずっと言っている通りにね」
「そうよね、ただもうね」
「オズの国にはもう猫の国があるっていうのね」
「ええ、考えてみたらね」
一行の先頭を行くエリカに言うのでした。
「そうじゃない」
「あれは猫の人の国でしょ」
エリカはアンにこう答えました。
「猫は猫でもね」
「あんたが言うのは猫なのね」
「そうよ、猫の人じゃないのよ」
このことを言うのでした。
「私が言うのはね」
「そういうことなのね」
「そうよ、だからね」
それでというのです。
「私も建国するっていうのよ」
「そういうことなのね」
「ええ、猫よ」
また言うエリカでした。
「このこと宜しくね」
「わかったわ、オズの国は色々な動物がね」
「そのままだったりね」
「人だったりするから」
「猫も同じでしょ」
つまりエリカ達もというのです。
「猫の人と猫がいるのよ」
「犬や狐と同じでね」
「だから私はね」
「猫の人の国じゃなくて」
「猫の国を建国したいのよ」
「そういうことね、じゃあそのことを」
「今からグリンダの許可を得に行くのよ」
彼女の宮殿まで行ってです。
「そうするわよ」
「よくわかったわ」
「そういうことでね」
「それじゃあグリンダのお城に行きましょう」
「あと少しだよ」
「今日中に着くよ」
臆病ライオンと腹ペコタイガーも言ってきました。
「グリンダのお城にね」
「夕方位に着くかな」
「お城っていうかあれは」
ジョージは臆病ライオン達の言うことを聞いて述べました、赤い森や家々が遠くに見えるカドリングの国の中を進みながら。
「宮殿だね」
「うん、街じゃないからね」
神宝もこのことには同意でした。
「あれは宮殿だね」
「グリンダさんの宮殿ね」
ナターシャもこう言いました。
「あれは」
「あの人の宮殿って街に囲まれてないからね」
カルロスはグリンダの宮殿の姿を思い出しています、その中にはあの赤い軍服の奇麗な女の人達ばかりの衛兵さん達もいます。
「街は宮殿の傍にあって」
「城下町でもないのよね」
恵梨香は日本の街のことをお話しました。
「言うなら門前町に近いかしら」
「前から思っていたけれど日本の街ってお城じゃないわね」
エリカはここでこのことを指摘しました。
「砦みたいなお城の周りに街があるのね」
「そうね、私もわかったわ」
アンもエリカに応えて言います。
「日本の街は他の国の、オズの国の街ともね」
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