第三章
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「どうだろ」
「それは吾輩のアイデンティティの否定であるか」
「それはしないけれどな」
それでもというのだ。
「あんた本当にな」
「怪人としての活動はであるか」
「ちょっとな」
どうしてもというのだ。
「富山でフリーとかな」
「せめて所属する組織がないと、であるか」
「怪人の活動は苦しいだろ」
「そうであるか」
「だからな。もうな」
「純粋なゆるキャラに転職であるか」
「試しにこれから一ヶ月各地のヒーローに戦いを挑んでみな」
彼は酒を飲みつつホタルイカを食べて言った。
「そうしてみな」
「一ヶ月であるか」
「こっちに頼んでくる仕事も見るんだな」
「そうしてであるか」
「これからのことを考えるんだな」
彼はドカユキンに友人として話した、それでドカユキン自身一ヶ月あらためて日本各地のご当地ヒーロ―達に戦いを申し込み彼等から自分への仕事も依頼も見てみた。受けてもらったりお願いしますと言われた仕事は全部受けたが。
しかしだ、一ヶ月の間一度もだった。
彼は戦いの仕事は受けてもらえず依頼もなかった、それでだった。
マッドサイエンティストの娘のボーイフレンドに今度も自宅で酒を飲みホタルイカの今度は茹でたものを食べつつ言った。
「一度もである」
「戦い受けてもらえなかったか」
「そうであったである」
こう言うのだった。
「見事に、そしてである」
「イベントやご当地宣伝のPRとかでか」
「人気があったである」
「それで仕事埋まってるんだな」
「そうであるが」
しかしというのだ。
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