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永遠の謎
296部分:第二十話 太陽に栄えあれその八

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第二十話 太陽に栄えあれその八

 大公は周囲に対してだ。満足する顔で話すのだった。
「これはいいことだ」
「はい、このままいけばです」
「やがてゾフィー様は」
「若しかすると」
「将来のバイエルン王妃か」
 この言葉をだ。大公は口に出した。
 そしてだ。希望を見る顔でこうも述べた。
「肩の荷が一つ降りる」
「何か。信じられません」
「陛下に御后ができるとは」
「それが現実になるのですか」
「そうなのですか」
「私もだ」
 大公自身もだとだ。彼は話した。
「そのことは信じられない」
「大公もですか」
「陛下が御后を迎えられることにはですか」
「とてもですか」
「そうだ。とても信じられない」
 大公もそれを話す。
「だが。それは何としてもだ」
「現実のものにしなければなりませんね」
「それは陛下の為です」
「そしてバイエルンの為です」
「王妃は必要だ」
 そこまでだと話す大公だった。
「王と共にだ」
「その二つがあってこそですね」
「国である」
「だからこそ王妃をですね」
「迎えないとならない」
「何があろうとも」
「誰もが思うことだ」
 大公の表情が変わった。
 喜びからだ。憂いになった。そのうえでの言葉だった。
「王妃がなくてはならないのだ」
「はい、ではです」
「ゾフィー様を王妃に」
「そうしましょう」
「ホルンシュタイン伯爵とも話をしておこう」
 大公は彼の名前も出した。
「彼ともな」
「あの方ともですか」
「お話をされますか」
「そうだ。彼はプロイセンに近い」
 つまり親プロイセン派なのだ。バイエルンは反プロイセン感情が強い。だがそのホルンシュタインはだ。プロイセン寄りの人物なのだ。
 その彼の名前を何故ここで出したのか。大公はそのことも話した。
「その彼が動いてくれればだ」
「プロイセンの協力も得られる」
「だからこそですね」
「正直なところだ」
 ここでどうかと話す彼だった。
「プロイセンの動きはバイエルンにとって望ましいものでないことが多い」
「はい、このままではプロイセンに飲み込まれかねません」
「何とかバイエルンを守らなければなりません」
「それでプロイセンの動きを借りるのは」
「どうかとなりますが」
「しかしだ」
 だが、だとだ。大公は話すのである。
「ことは万全を必要とすることだ」
「我がバイエルンに王妃を迎える為には」
「何としてもですね」
「そういうことだ。ゾフィーをバイエルン王妃にする為に」
 また言う大公だった。

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